PASMO定期券にしました

2007年3月19日

今日からPASMOが使えるというので定期券をPASMO対応にしてきました。

夕方頃にいつも定期券更新やってる自動券売機まで行き、従来の時期定期券を突っ込み氏名と生年月日と電話番号を入力してデポジット500円を支払うとPASMOカードが出てきました。PASMO定期券は記名式なので個人情報を登録しないといけないのは知っていたんですが、定期券が持ってる情報とは別に入力させられるんですね。よく分からない。
さあこれで定期券を落としても大丈夫。安心して6ヶ月定期券を買えます。月収を軽く超えるので落としたらシャレになりません。
とはいえ、手元にはまだ使い切ってないパスネットが1枚。約3000円分。Suicaが2枚。同じく約3000円分。この大量の残額がある限りは「一枚でOK」とはいきません。残額の移し替えができればいいのだけどね。PASMO導入で私の通勤パターン(つくば⇔秋葉原間は定期を使い、秋葉原⇔会社間は気分に応じてJR or 地下鉄でルートを変える)の最大の問題点「カードを3枚持たないといけない」が解消される(※)予定ですが、残額を使い切るまではしばらく3枚持ったままになりそうです。
さて今回PASMO開始と同じタイミングでSuicaが子供用に対応。都バスの乗り継ぎ割引にも対応しました。JR東日本がようやくことでんに追いつきましたね。あとは身障者用カードと回数割引があればことでんに勝てますね。(w

関連

PASMO – 公式サイト
Suica と Pasmo と。あと、い~カードも。 – detourist

※解説

<Before>
・つくば⇔秋葉原の定期(磁気)
・秋葉原⇔会社最寄り駅のパスネット
・秋葉原⇔会社最寄り駅のSuica
<After>
・つくば⇔秋葉原の定期(PASMO)

携帯電話、モノとして見るか? サービスとして見るか?

2007年3月6日

いまから40年以上前、梅棹忠夫という人が「モノの価値はモノが持っているのではなく、モノの中にある情報が持っている」ということを発見して情報化社会を予想しました。商品の価値がハードウェアとしての価値とソフトウェアの価値に分かれるという、今となっては当たり前のような話です。でも、こうしてハードとソフトという概念、モノとサービスという概念が一般的なものになっても、やっぱり直感的には理解できなかったりすることが多いのです。
今日は休日だったので買い物に出かけました。いま使っている携帯電話は3年近く使い続けている端末(premini)で、最近になってFOMAで魅力的な端末が出たのでFOMAに変えてもいいかなと考えていました。ドコモショップに行ってお目当てのFOMA端末(D703i)の値段を見て、安かったので変えようかどうしようかと逡巡しつつ端末を触ること10分ほど。
↓その時の思考はこんな感じです。

FOMAにすると電波が入らないかもしれない。でも見やすい大画面でiモードができる。preminiよりちょっと重くなるけど、それでも携帯電話にしては軽い。デザインも最高だし、2chスレでも神認定一歩手前といったところ。電波が入らない問題はデュアルサービスでmovaを併用すればいいかも。そもそもセキュアじゃない2Gを使い続けるのはどうなのか。いやしかし長年親しんだこの端末から乗り換えるのは惜しい。3年かかってようやくpremini使っている仲間を発見した。職場でも大半がFOMAで話のネタにもなる。もう少し待てば社費で3Gが使えるかもしれないし、せっかく安いままの旧料金プランを手放してしまうのもどうなのか。。。。。。

最終的な決断は「機種変更しない」になったのですが、その決め手となったのが「D703iは最薄最軽量でもシルエットがpreminiに比べて大きすぎる →だからpreminiのようなインパクトがない →所有欲が沸かない」ということでした。まあ、これ自体は本当にどうでもいい話なんですが、ここで取り上げたいのはFOMAという「サービス」の選択に端末という「モノ」が大きな影響を与えたということです。
ご存じ携帯電話というものは通話とか通信のサービスを提供するものなんですけど、けっこう端末の魅力も重視されるんですね。用が足りること(サービス)を重視する人と、所有欲やステータスシンボルを重視する人がいる。デジカメもノートパソコンもHDDレコーダーも液晶テレビもそうです。デジタルグッズ全般はそうです。
つまり、所有欲を重視する購買層にとって、デジタルグッズはハードの価値がソフトを含めたモノの購買決定に影響を与えるのです。ワンセグ見ないしワンセグ視聴地域にいなくても、ワンセグ携帯がやたら売れるのと同じです。ワンセグ(≒大画面液晶)というプレミアムを持ちたい人が所有欲を満たすために買うのです。
私の場合、FOMAは通信速度が速いとかパケット料金が安くなるとか音質がいいとか高機能だとか大画面だとか、そういったメリットを「持った感じデカいね」が一蹴したのです。携帯をサービスとして見ている人はどんどんFOMAにするし、モノとして見ている人はどこまでも端末しか見ないのです。
言いたいのは、モノの魅力とサービスの魅力、両方が問われるような商品はモノ重視派とサービス重視派で見方がまったく異なるということです。携帯電話は本来「つながる」サービス提供端末なのでサービス重視派がいるし、アクセサリー代わりに持っていることの価値を重視するモノ重視派もいる。パソコンも同じように二つに分けられますね。役に立つからとパソコンを買ってあれこれ始めるのはサービス派。まずパソコンを買って、それから使い道を考えるのがモノ派。音楽を聴きたいからiPodを買うのがサービス派。iPodを買ってから音楽を聴き始めるのがモノ派。
となると、日本の製造業的な考え方である「良質なものを作れば売れる」という考え方は古くなっているのかもしれませんね。みんなが良質なものを作っているからそれだけでは売れない。ポータブル音楽プレーヤーひとつとっても、音楽を聴きたい人に機能(つまりソフト的な価値)を提供することにかけては各電機メーカーはうまかった。でも、所有欲に訴えかけるような方法(デザインやUIやプロモーション)で「別に音楽を聴きたいわけじゃないけど」な人も開拓したAppleの方が一枚上手でした。やはり所有欲は無視できないものになっているのです。
はてさて、
元の話に戻りますが、携帯電話をモノとして見ている私はおそらく次にあっと言わせるような端末が出てくるまでpreminiを使い続けるのでしょうね。よほどのことがない限り、ずっと私は携帯電話をアクセサリーの一つとしてしか見られない気がします。

iPodのようにみんなが所有欲をかき立てられるような端末って何でしょうね。少なくともiPhoneではないと思いますが。

参考

梅棹忠夫 – Wikipedia
梅棹忠夫 「情報の文明学」 中公文庫 – 論文「情報産業論」収録
FOMA D703i
Apple – iPhone

小豆島で「ダッシュ村」映画を撮影中

2007年3月5日

WEBテンツク
http://www.tentsuku.com/
てんつくマンが小豆島を舞台に映画撮影をしているらしいです。インタビューマンガ「絶望に効くクスリ」(第55夜、第6巻収録)で知りました。
ダッシュ村のように自給自足で生活し、その様子をフィルムにするのだとか。参加者も募集中らしい。
いいですね。自給自足生活をしたり映画撮影に映える環境があったりするのは別に小豆島に限った話じゃないですけど、ナチュラルに生活するにはかなり条件の整った場所だと思いますよ。人口3万人以上とはいえ、都市化されている場所があまりないですから。ただ、廃墟のようにたたずむリゾートの夢の跡がちらほらあるのが見苦しいだけで。
たとえば陸続きだと太い国道が走ったり工業地域ができたりベッドタウン化して集合住宅が建ったりしていかにも日本的な半端都市になるんですが、島はどうしようもない隔離地域なので都市化されにくいというのがありますね。道路も農地も商店もその地域だけで完結するようにできている。
だからどうなるかというと、まず一つめは田舎の風景がわりと温存されやすい。田んぼの真ん中にいきなりラブホテルが建ったり、太い道路沿いの農地にカラフルな看板がひしめき合ったりしません。のどかなもんです。二つめは生活基盤が自給自足(地産地消と言った方が近いかも)に近い。隔離地域で働き口がないからホワイトカラーが少なく、個人事業や農家や漁師が多い(観光業と土建業もやたら多いけど)。これは別に農業や漁業で生計を立ててる人が多いだけの話じゃなくて、飲み屋のおっちゃんから歯医者のセンセイに至るまで片手間で畑仕事やら何やらをしている率も高い。毎日のように釣れた魚や野菜をあげたりもらったりして、お金を使わない経済がわりと成り立ってたりとか。
そんなわけで「いかにもな田舎」像を求めるなら小豆島は適地でしょう
ただ、そうやって映画になったり注目されたりするのがいいことなのか悪いことなのかは何とも言えません。例えばダッシュ村で町おこしだとか、古き良き風景を残して観光地化、だとかを安易に言い出すことが限りなくお寒いことは、一度観光で失敗した島の地元民としては痛いほど分かっています。ではどうすればいいんでしょう。風光明媚な資源を有名にして消費財にするか、うちわだけで持続可能な生活基盤としてひっそりと維持するか。別にどちらかでないといけない話でもないんですが。
ヨーロッパなんかだと両方のいいところを取ってリッチ層向けのリゾートにして大成功している例もありますね。そうすれば人が押し寄せて生活基盤を失ったりすることもなく、一方で観光業はしっかりと儲けて経済が潤うという仕組み。もっとも、こんな小島を世界中のリッチ層から選ばれる存在にするためには、おそらくものすごいリカバリが必要となるでしょうけど。
まあ、とりあえずゆっくりとした時間を過ごしたいという方は私に一声かけてください。お盆の休暇の時にでも島内を案内いたします。数時間で回れるようないかにもな観光地は勧めません。日がな一日好きなように泳げるプライベートビーチや、のんびり考え事ができる静かな釣りポイント、ネコ集団と銭湯が素敵な路地裏などに案内いたします。今ならうちの畑でとれたトマトとキュウリも付いてきます。
詳細は、大学卒業以来ずっとUターンを画策中のYAGITCHEまでお気軽にどうぞ。

関連

WEBテンツク
小豆島ウェブマガジン
小豆島ドットコム

大酒飲みとの晩餐

2007年1月21日

切込隊長BLOG屈指の名エントリ、アメリカンデブとの晩餐をテンプレ化してみた。事実でない部分が多数含まれているが気にしない。

大酒飲みとの晩餐

 先日、某所から大酒飲みが来たので晩飯を一緒に喰った。
 前に、私は彼の飲みの予定をドタキャンして激怒させたことがある(照)。
 なもんで、東京の某ホテルに泊まっているから飯を喰おう、と誘われたら地元でもある私が飯代を出すのは仕方のないことだと思っていた。どうせダイニングといってもせいぜい1万かそこらであろう、こういうときぐらい仁義として払ってやってもいいだろう、いいに違いない、と自分で自分を説得しながら、待ち合わせ場所である新橋駅に向かった。
 ひとつ、私が計算違いをしていたのは、大酒飲みは一人ではなかったのである。
 私が激怒させたきよっさん(仮称)という酒飲みは、いわゆるこってり系であり、腹回りから腰にかけて分厚い脂肪が溜まっているタイプである。しかし、彼の周囲には彼と同泊しているというたかっさん(仮称)という酒飲みと、たかっさんの後輩である小松と和田(いずれも仮称)という酒飲みと四人で新橋駅前のSL広場で飲み屋街の品定めをしていた。というか全員ほろ酔いだった。
 親が酒飲みなら子供も酒飲みというのは遺伝子や食習慣で分からなくもないが、よりによってその同泊しているパートナーまで私のよく知ってる大酒飲みを選ばなくても良いのではないか。
 かくして、過去に痛い目にあった大酒飲みに会いに逝ったら、そこには4・大酒飲みズという複数形に進化していたのが非常に厄介であり、その後のお金の流出について強い懸念を抱き始めた。
 安いワインダイニングに移って奥の個室を取り全員落ち着いたとき、その懸念は恐怖に変わりつつあった。初めに出された白ワインを、注がれるや否や10秒というオーダーで飲み干しやがるのである。「白ワインってのはな、食事前の談笑を楽しむためにちっとずつ飲むものなんだよ」と抗議したが「そんなことをするのは暇な瀬戸内人ぐらいのものだ」と口々に返され、「これだから高知県人は」と大げさに言ったところ「そういうことを言うと吉野川の水を止めるぞ」と笑って言われた。まあ、同様に兵庫県人と口論になると「お前、つまらん注文つけるとヘリ出動しないぞ(※)」と言われることがあるので、香川県の立場はかなり弱いものなのかも知れない。
※ 香川県の島々で頻発する山火事には兵庫県警が消火用ヘリを出す。他にも重大事件の立件など、離島に限っては香川県警と同等の存在感がある
 口論には歴史を踏まえたお国柄というのが結構あって、岡山県人と仲良くする時は「道州制は中四国州で行こうぜ」とか「備讃瀬戸も埋め立てて陸続きにしよう」とか「四国新幹線はマリンライナーを特急にしたみたいなもんだ」とか都合の良いことを言い、岡山県人と喧嘩する時は「お前は俺のビッグブラザー(宗主国)ではない」とか「小豆島に逃げられた癖に(江戸時代まで小豆島は岡山側の領土だった)」とか都合の悪いことを言う。
 どこの文化圏の国の連中と話をする時にも、分かる範囲でその国の歴史の都合の良し悪しを利用して仲良くしようとしたり口喧嘩したりするものなのである。なお、一部には洒落が全く通用しないので工夫したほうが良い。かなり昔の話になるが、徳島県人に「徳島ラーメンは讃岐うどんブームの二番煎じ」と言ったら、殴り合いの喧嘩に発展したことがあったので注意されたい。
 そんな感じで仲良く大酒飲みズと飯を喰い終わって、流されるままに2軒目に行って終電が終わる前後になって、彼らが口々に「もう一軒」と言い出した。私は満腹だ。2軒目で5人で普通に8人前コース喰って飲んで、さらにコース外のものも頼みまくって満足しない日本人はそういない。しかし、彼らは物足りないという。酔い足りないという。ノットイナフだという。死ね。
 おまけに、1軒目でも2軒目でも赤ワインを何本も空けていた。ま、ホストである私が全部頼んでいるので(私がお金を出すのだから当然だ)、掲載されている中でももっとも安価なワインを上から順に頼んでいるだけなのだが、それでもたっぷり三万円分は飲んでいる。ふざけんなと思ったが、まあここは接待である。保険屋が取り付け騒ぎで殺到した客をさばくのにジュースをたらふく飲ませて帰すようなものだ。解約されて大損するよりは、手ごろな飲み食いをさせて腹いっぱいになれば満足するというわけだ。
 それでも彼らの飲みっぷりは常軌を逸している。何とかデザートでやり過ごそうと思ったが、彼らの知ってる人が輸入酒屋のようなエスニック居酒屋のような店を開店しているからそこへ連れて行け坊(私のこと)という。最初、何のことだか分からなかった。話をよく聞いてみると、伝統的な居酒屋でないほうの、エスニックが良いという。ことここに及んで、彼らはワイン、あるいはウィスキー、もしくは輸入ビールを飲みたいという趣旨のことだと理解した瞬間、抱いていた恐怖は諦観に変わった。まだ飲むのか。
 仕方がないので、タクシーを二台呼んでもらい、二台に分乗した。タクシーが一台なら、私が助手席に乗って普通に行き先を伝えて充分だろうが、何せ搭載する人物が人物である。ろれつの回らない口調で運転手に指示を出し、タクシーに横転でもされたら目も当てられない。引火したらしばらく燃えてそうだし。
 果たして無事に到着したが、彼らの期待していたエスニック酒場は既にラストオーダーの時刻を回っていた。そうすると、普通に居酒屋に入るしかない。幸い秋葉原・御徒町辺りは土地勘があるので手ごろな価格の居酒屋に入った。が、やっぱりというか、大酒飲みズは普通に四人卓に座って黙ってるような酔い方をしていない。仕方なく、一番奥の迷惑にならなさそうな席に誘導してもらった。この店の売りは焼酎だそうだが何か好きな焼酎はあるかと聞くと、「焼酎は好きだが、焼酎の何が好きかと聞かれると返答に困る」という返事だった。私の日本語力が足りなかったのかも知れない。通常は霧島、さつま白波、くろうま、刻の封印など様々な銘柄をピンポイントで頼むのだが、何か好きな銘柄はあるだろうか?と問い直したら、「どれも焼酎であることには変わりないだろう。だったら頼むべきものはただひとつ、焼酎だ」という。
 諦めてピュアブルーをボトルで3本ほど頼んだ。
 焼酎と私のビールが到着すると、コップが渇く暇もなく次々と飲んでいく。しかも、酒飲みズはロックを入れずにほぼストレートで飲んでゆく。しかも、注文の追加が遅いと私の分のジョッキまでバンバン飲む。次々と焼酎とビールを共に口の中に流し込んでは、まるで今夜が世界の終わりであるかのようにどんどん注文していくのである。
 ここで更なる問題が勃発する。いま飲んでいる酒を提供している居酒屋の近くには、ここにいる全員がよく知っている人が通っている大学があるのである。当然、怖れていたように「そういえば三好(仮称)の研究室はこの近くだったな。今すぐコールしろ!!」といった指令が飛ぶのである。とはいえ、もう終電時間を楽勝で回っている。もう帰宅しているに違いない、帰宅していてくれ、と思ったら普通に研究室にいた。これだから研究生は嫌いだ。何と言うか、酒飲みは仲間を呼ぶ。まるでwizardryでいえば瀕死のパーティーに遭遇したグレーターデーモンが仲間を呼ぶようなものだ。しかし、助かったのは三好は明日中にまとめるべき発表資料があるので行けないとのことだったので、酒飲み増援は避けられた。
 ちと小便で中座してしまった間に彼らは勝手に頼んだらしく、卓上にありとあらゆる銘柄のボトルが並んでいて泣きそうになった。周囲の客が分からないのをいいことに土佐鶴のCMソングとか歌っているのである。もはや品性という単語がもっとも似つかわしくない集団である。どうやら頼み方も「何か焼酎を持って来い」だったらしく、安い方から順番で登場していた。
 いきなり終了のゴングが鳴ったのは「ラストオーダーです」というおずおずとした声が、たどたどしい日本語を駆使する店員の口から発せられた時だった。正直助かったと思った。大酒飲みズは腹をパンパン叩いて「あー飲んだ飲んだ」「東京の居酒屋も少しはうまいな」としか言わない。会計をして、金額を見て顔がひきつりそうになったが、ここは堪忍である。タクシー乗り場まで送る途中、彼らはコンビニに寄り、何をするのかと思ったら、人数分のウコンの力を買った。あんだけ喰って飲んで騒いで、ウコンの力なのかよ! いまさら100mlかよ! 何時間も前から肝臓はフル回転なんだよ!
 御徒町の道の真ん中で横に並んで歩く一行の手にはウコンの力。タクシーでの別れ際に「坊。次はうち(山奥の実家)でいいもん喰わしてやるよ。最高の奴をな」と強く肩を叩かれた。いつもは長いと感じてやまなかった始発待ちが、ちょっとだけ、楽な気分になった瞬間だった。

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アメリカンデブとの晩餐 – 切込隊長BLOG

メールアドレス移行しました

2007年1月7日

freemailが今月末で使えなくなるので5時間ほどかけて新しいメールアドレスに移行しました。
新メールアドレスはfreemailのようにサービスを終了したりGmailのようにデータが消えてしまうのが嫌なので、独自ドメイン+自前サーバにしました。
<メリット>
・勝手にサービスを終了することがない
・勝手にサービスの質が悪化したりしない
・メールアドレスを変更する必要がない(ドメインが続く限り)
・いくらでもメールを貯めておける(サーバの容量がある限り)
・サーバにメールを貯めておけば出先でwebから受信できる
・サーバにメールを貯めておけばメーラを移行したいときもデータ変換の手間がない
・サーバの容量がなくなってもデータの整理が自在にできる(古いメールをローカルにバックアップして削除するなどの手が打てる)
・データの不具合などがない(あっても自己責任で済ませられる)
・好きなだけバックアップが取れる
・プロバイダに依存しない
・広告が入ることがない
<デメリット>
・何があっても自己責任
・WEBメールやプロバイダメールに比べて迷惑メールフィルタが貧弱
・メールアドレスとこのブログが紐づいてしまう(hogehoge@yagi.tcというアドレスを見てhttp://yagi.tcにアクセスする人がいるかも)
ついでに使っていないサービスなどは退会・登録削除しました。登録したはずのサービスが既に終了していて移行した先のサービスで再登録しないといけなかったり、移行した先がこれまた終了していて訳の分からないことになっていたり、webで流れる時間の早さを感じますね。
アドレス帳に y******@cocoa.freemail.ne.jp のアドレスを登録されている方がいましたら連絡下さい。新しいアドレスをお伝えします。

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Y~: freemailが使えなくなる

New Year 3.0

2007年1月4日

31日~3日の4日間帰省してました。今回は滞在時間の短さの割には実りが多かったような気がします。久しぶりにカメラ持ったのでうれしくてあちこち撮ってました。以下写真。

朝5:28、出発。

秋葉原到着。まだ辺りは暗い。
山手線ホームに立つと周囲には2種類の人々しかいなかった。1種類はは荷物を載せるための折りたたみカートを引きずってたり畳んで持ってたりしてる人。もう1種類は二次元美少女の描かれた袋を持っている人。そしてどちらも荷物でいっぱい。これってどう見てもコミケ帰りだよなあ。始発出るまで待ってたのかな。

時刻は7時前。朝焼けに染まる空港。

モノレール到着から10分で搭乗口に到着。きょうびはカード一枚さえ持ってれば電車乗る感覚でゲートを通れてしまえるので便利(詳細)。とはいえ今日は帰省ラッシュなので手荷物検査で一歩も進めず待ちぼうけを食らうこともある。
写真は朝食のスターバックス。最近値上げしたスターバックス。モカ360円+クロワッサン190円でしめて550円。3階ラウンジ(静かな隔離スペースとコーヒーとクロワッサンがついて1000円)とどっちにするか毎回悩む。

31日なのに機内誌は新年号。

高松到着。

さぬきへいやー。

丸亀町商店街の再開発が完了したというので見に行く。アーケードの幅が広がり空中回廊ができて全体的に明るい雰囲気になっていた。そして野田屋電気。もうみんなの知ってる野田屋電気じゃない。

年末なのでうどん屋は軒並みお休み。山田家は開いてました。

高松港。

出航。地平線ギリギリに瀬戸大橋が見える。そして2006年最後の夕日。
実家に帰ったらプラズマテレビがあることを発見。しばらく番組を見ていてプラズマは素人にはおすすめできないことが分かった。あと、アナログ地上波の受信状態が悪いと画面が大きいことはかえって不利になることも分かった。見ていて気分が悪くなるので必然的に年末年始は衛星放送ばかり見ていました。
1日は何もせず寝ただけで終了。映画「ランボー」とショートフィルムを大量に見てました。そして気がついたら2日になってました。

はつもうでー。巫女さんがカワ(ry
おみくじを引いたら意味の分からないことが書いてありました。全体運は中吉なのに、部分運がことごとく最悪な予言。素直に「大凶」とでも書けばいいのに。

庭先の干し柿。ちょうどいい塩梅。

さらば実家。旅立ちの昼。

過疎が進んで、離島航路は値上げの連続です。
このあと、話の面白い後輩と会ってコーヒーショップで4時間ねばったり。

Jaco宅にてオールナイトで騒ぐ。焼き肉を食べに行って失敗する。肉の調達ができてない焼肉屋がわざわざ年始に営業する理由などあるのだろうか。

3日の朝。高松空港。さよなら讃岐山脈。

あきはばらー。

おみやげ。
島の佃煮は世界一。取り寄せてでも食べたくなるうまさ。
そして明日から仕事です。

関連

Y~: New Year 2.0 – 去年

デジカメ買いました

2006年12月30日

IXY DIGITAL L4
(クリックすると拡大:3072×2304)
IXY DIGITAL L4 – キヤノン製品情報
カメラのない生活ってけっこう不便です。ホワイトボードにアイデアを書いてる時とか、メッセで会話してる時とか、街中で変なものを見つけたときとか、ブログのネタにしたいものがあるときとか…どれもそれほど深刻じゃないですけど。「なくてもそれほど困らないけどあった方がよい」ってな感じですね。いっそ携帯電話をカメラ付きにしようかとも考えたんですが、いいのが見つからなかったのでやめました。
710万画素で最大3072×2304で撮れるとのことですが、正直そんなにいらない。以前使っていたコニカのDigital Revio KD-210Zは195万画素、最大1600×1200。これで十分。立ち上がりが速くて軽ければそれでよいのです。軽いというのはスペック表を見ればよいのですが、立ち上がりの速さは目安になる数字がないので困りますね。実機で試してみるしか。
今回買ったL4は軽さも速さも満足です。軽さは105gで異常に軽い。起動時間も撮影後の復帰時間も競合製品より速い。なのに商品のセールスポイントに含まれていないのは勿体ないですね。隠れたオススメ商品です。
明日から実家に帰るので、道すがら風景でも撮りながら帰ろうかと思います。

参考

Canon IXY DIGITAL L4 – 2006年10月発売
Konica Digital Revio KD-210Z – 2002年4月発売。ちなみにコニカはカメラ事業から撤退済み
Y~: 卒業できました – デジカメを壊した時のエントリ

日本折紙学会

2006年12月17日

第1回が開かれるというので参加してきました。高校時代の友人リングアウトK野に連れられて。
折紙探偵団・日本折紙学会
会場では「キリンFire挽き立て微糖」と「キリン午後の紅茶Special」を飲んでいる人をやたら見かけたり(実はパッケージに折紙技術が応用されている)、発表では爆笑の連続で自分がいま論文発表を聞いているのか漫談を聞いているのか分からなくなったりと、やたら濃い時間でした。もはや学会なのかサークルなのか分からない。発表してると客席からすかさずツッコミが入って大爆笑。客席が質問すれば司会者からツッコミが入って大爆笑。何なんだこの仕込まれたようなテンポの良さは。折紙2.0か。
何だかいろいろインスピレーションが沸いたのでネタ帳(≠笑いのネタ帳)の項目が増えました。帰りに神保町で数学書を買って帰りました。ちなみに朝はハンズで普段買わないようなおもちゃをまとめ買いしました。完全にK野のペースに乗せられていますね。
そんなわけで楽しい一日でした。彼といると本当に笑いが止まらない。

2006年流行語大賞・入賞予想(答え合わせ篇)

2006年11月25日

「mixi」「YouTube」「ツンデレラ」流行語大賞候補に – ITmedia
2006年ユーキャン新語・流行語大賞 – 公式
   〃∩ ∧_∧
   ⊂⌒(  ・ω・)  はいはいわろすわろす
     `ヽ_っ⌒/⌒c
        ⌒ ⌒
今年も各方面から叩かれまくりのようです。

新語・流行語大賞ノミネート一覧(60語)

アンチエイジング/イナバウアー/飲酒運転/美しい国/ウルトラ・ダラー/エハラー/エビ売れ(エビちゃん)/エロカッコイイ(エロカワイイ)/オシムの言葉(オシム語録)/オレ流勝利/格差社会/学力低下/下層社会/勝ち組・負け組・待ち組/喝・天晴/がっかりだよ!/カー娘(チーム青森)/亀田ファミリー(亀田3兄弟)/下流社会/偽装請負/キモカワイイ/GyaO(ギャオ、動画配信サービス)/ググる/グレイゾーン金利/脳トレ/再チャレンジ/サムライブルー/SHINJO/新庄劇場/シンジラレナ~イ/数独/ズバッ/他人を見下す若者/頭突き/代理出産/ダ・ヴィンチ・コード/WBC/たらこ・たらこ・たらこ/団塊(もの)/着うたフル/駐車監視員/チョット、チョットチョット/ツンデレラ/デンデンデデンデン(武勇伝)/東京タワー/中食/浪速乃闘拳/涙本/泣ける本/捏造(論文とか)/バイオエタノール/ハンカチ王子/番号ポータビリティー/品格/貧困率/ミクシィ/未履修/冥王星/メガドル/メタボリックシンドローム(メタボ)/ユーチューブ(YouTube)

当サイトの事前予想

Y~: 2006年流行語大賞・入賞予想 – 11/6のエントリ

<有力候補>
ライブドア・ショック/イナバウアー/美しい国へ/格差社会/ハンカチ王子/ダヴィンチ・コード/浪速乃闘拳・浪速乃弁慶/メタボリックシンドローム/脳年齢
<次点候補>
悠仁さま/国家の品格/金儲け、悪いことですか?/お金で魂を売っているのはあなたじゃないですか/ストップ・借りすぎ/予想外/Web 2.0/女子アナからデジアナへ/にゃー!

当サイト予想との比較

<有力候補>
「ライブドア・ショック」
「イナバウアー」
「美しい国へ」(ノミネートされたのは「美しい国」)
「格差社会」
「ハンカチ王子」
「ダヴィンチ・コード」(ノミネートされたのは「ダ・ヴィンチ・コード」)
「浪速乃闘拳/浪速乃弁慶」(ノミネートされたのは「浪速乃闘拳」)
「メタボリックシンドローム」
「脳年齢」(ノミネートされたのは「脳トレ」)
<次点候補>
「悠仁さま」
「国家の品格」(ノミネートされたのは「品格」)
「金儲け、悪いことですか?」
「お金で魂を売っているのはあなたじゃないですか」
「ストップ・借りすぎ」
「予想外」
「Web 2.0」
「女子アナからデジアナへ」
「にゃー!」
(※外れたものをグレーアウトしています)
どうやらライブドアや村上ファンドなどの歓迎すべきでない話題は黙殺のようです。堀江氏の3年連続受賞が阻まれました。
予想外が入っていないのが予想外です。Web2.0は理解不能だったんでしょうか。そのわりにはYouTubeが入ってますね。桜塚やっくんが入っててねこひろしが入っていないのは時代感覚が半年以上ずれてます。ツンデレラ??ツンデレなら去年、はてなキーワード推薦で既に載ってるはずですが。ほかにもミクシィとかオリエンタルラジオとかGyaOとかググるとか「なんで去年採用しなかったんだ?」というものが並んでいます。
あと、この選考にはメディアの思惑が絡んでるとふんで地デジネタを忍ばしてみたんですが見事に外れました。もしやメディアの思惑は絡んでないのか?

主要ニュースとどれだけ乖離しているかの比較

前回の予想エントリの中では予想語と共に「今年起きた主なニュース」も一緒に挙げています。本来なら流行語大賞はそういった主なニュースの中から選ばれるものだろうと予想されますが、実際のノミネート語とどれくらい乖離があるのかを比較してみました。
まず、当サイトが挙げた2006年主要ニュースは以下の通り。

【トップニュース】堀江貴文氏逮捕/安倍政権発足/トリノオリンピック/サッカーワールドカップ/ワールドベースボールクラシック/耐震強度偽装
【政治】ポスト小泉/富田メモ/偽メール問題/米国産牛肉問題/道路交通法改正(駐禁取り締まり強化)/グレーゾーン金利/アイフル営業停止処分/飲酒事故取り締まり強化/未履修問題
【経済】原油高/村上ファンド/ミクシィ上場/Web2.0マーケティング/ボーダフォン買収/阪神買収/液晶・プラズマテレビ特需
【スポーツ】日本ハム優勝/新庄引退/ジダン頭突き/ハンカチ王子/スキージャンプ原田引退/チーム青森/オシムジャパン/王貞治入院/五輪国内候補地決定
【科学】冥王星が惑星欠格/アトランティス号打ち上げ
【文化】ゲド戦記/ダヴィンチ・コード/日本沈没/日本以外全部沈没/悠仁さまご誕生/NANA/デスノート
【芸能】エアギターブーム/極楽とんぼ山本逮捕/スピリチュアルカウンセラー/ねこひろし/ザ・たっち/亀田三兄弟
【商品】ポーション/脳を鍛える大人のDSトレーニング/酸素水/男前豆腐店/カカオ99%/ワンセグ放送/地上波デジタル放送/YouTube/
【ベストセラー】格差社会/国家の品格/ハリー・ポッターと謎のプリンス
【災害・事故】首都圏大停電/シンドラーエレベーター/ソニーバッテリー回収/パロマ回収/東横イン偽装工事
【キャッチコピー】予想外/ストップ・借りすぎ/メタボリックシンドローム/
【ネット】スプー/京都アニメーション/涼宮ハルヒの憂鬱/にょろーん ちゅるやさん/ひぐらしのなく頃に/時をかける少女/言葉のチカラ/VIPブログ閉鎖騒動/ワロス曲線/人生\(^o^)/オワタ/ミラーマン再臨/しょこたん☆ぶろぐ/姿慎めよ/なーがとーなーがとー/くまぇり逮捕/執事喫茶

ノミネート語一覧から上記の主要ニュースに関係するものを除いたものが以下。

アンチエイジング/イナバウアー/飲酒運転/美しい国/ウルトラ・ダラー/エハラー/エビ売れ(エビちゃん)エロカッコイイ(エロカワイイ)/オシムの言葉(オシム語録)/オレ流勝利/格差社会/学力低下下層社会勝ち組・負け組・待ち組喝・天晴がっかりだよ!/カー娘(チーム青森)/亀田ファミリー(亀田3兄弟)/下流社会偽装請負キモカワイイGyaO(ギャオ、動画配信サービス)ググる/グレイゾーン金利/脳トレ/再チャレンジ/サムライブルー/SHINJO/新庄劇場/シンジラレナ~イ/数独ズバッ他人を見下す若者/頭突き/代理出産/ダ・ヴィンチ・コード/WBC/たらこ・たらこ・たらこ団塊(もの)着うたフル/駐車監視員/チョット、チョットチョット/ツンデレラデンデンデデンデン(武勇伝)東京タワー中食/浪速乃闘拳/涙本泣ける本捏造(論文とか)バイオエタノール/ハンカチ王子/番号ポータビリティー/品格/貧困率/ミクシィ/未履修/冥王星/メガドル/メタボリックシンドローム(メタボ)/ユーチューブ(YouTube)
(※ニュースに関係するものをグレーアウトしています)

カー娘とか再チャレンジとか、どう考えてもそれは流行ってないだろうというものもニュースの一部と見なして除いています。
さあこの結果をどう見ましょうか。とりあえず5つぐらいに分類しましょうか。

しまったそれは思いつかなかった! 部門
・エビ売れ(エビちゃん) …これは本気で忘れてました。
・たらこ・たらこ・たらこ …2004年登場ということで選外としましたが、今のCDの売れ行きからして流行語にふさわしいかもしれません。
・番号ポータビリティー …「予想外」に気を取られてました。
言われてみれば流行った気もする 部門
学力低下/下流社会/偽装請負/数独/東京タワー
流行ったかもしれんが、それは遅かろう 部門
エロカッコイイ(エロカワイイ)/がっかりだよ!/キモカワイイ/GyaO(ギャオ、動画配信サービス)/ググる/デンデンデデンデン(武勇伝)
全然流行ってないけど、新語としてなら… 部門
アンチエイジング/ウルトラ・ダラー/他人を見下す若者/代理出産/着うたフル/中食/涙本/泣ける本/バイオエタノール/貧困率/メガドル
流行ってない。全然流行ってないよ! 部門
下層社会/勝ち組・負け組・待ち組/喝・天晴/ズバッ/団塊(もの)/ツンデレラ/捏造(論文とか)

公式の補足解説を読むとノミネートされた理由も何となくわかるような気もします。でもかなり無理があるような気が。
本当にふさわしい単語が選ばれないのは、てっきりメディアがアピールしたい言葉をねじこんでいるからだと思っていました。でもメディア内部からも異論が出てくるところを見るとどうやら本当にセンスの悪い子のようです。もうどうでもいいです。
ちなみに、はてな推薦のキーワードは今年もあります。こちらは「炎上」「Google八分」などのおなじみ単語や「素直クール」「急にボールが来たので」「主人がオオアリクイに殺されて1年が過ぎました」などの話題語が含まれているので本家流行語大賞よりも楽しめます。

参考・関連

「mixi」「YouTube」「ツンデレラ」流行語大賞候補に – ITmedia
2006年ユーキャン新語・流行語大賞 – 公式
Y~: 2006年流行語大賞・入賞予想 – 11/6のエントリ
『現代用語の基礎知識2007』掲載キーワードについて – 毎年恒例、はてなキーワードからの推薦

ぬれ煎餅が売れているようです

2006年11月23日

ネットで「銚子電鉄を救え」 名物「ぬれ煎餅」に注文殺到 – ITmedia
電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。 – 銚子電鉄
銚子電鉄が財政難のため車両検査もできない状態で、このままだと正常に運行できないらしい。というわけで会社ホームページ上で窮状を訴え「乗ってください。当社から発売してるぬれ煎餅買ってください」とお願いしています。
( ;A;) おおお、おお、お、俺濡れ煎餅買うよ! – 春屋
ページ掲載は15日夜。私が見た17日夜には公式サイトも難なく見られる状態でしたが、その後アクセスが集中。21日にはホスティング会社の「アクセス集中のお知らせ」しか出ないようになっていました。(今は回復しています)
ITmediaによると15日から21日までの5日間で2000件の注文が殺到。発送作業が追いつかず21日注文分は発送まで20日かかるとか。ちなみに17日夜に注文した私は22日昼に到着ということで正常範囲でした。
【銚電】こうなると次はみのか小倉が取り上げる – 春屋
というわけで、ぬれ煎餅と玄米あげ餅、買いました。うまい。

普通の煎餅と見せかけてかじった瞬間「ヘニャ、ペキペキペキ」という感触。柔らかさもムラがあって、柔らかいものになると最早グニャグニャです。でもうまい。味が濃いことも手伝ってやめられない止まらない。口の中にしょうゆ味のファンタジーが広がります。
このようなメッセージも入っていました。手書きで私の名前を入れているところが丁寧です。

○○様(※ここだけは手書き。以下コピー)
お客様各位
謹啓
 このたびは、電車検査費用捻出の呼びかけに対して、全国から弊社の存続をご支援いただく皆様から、ぬれ煎餅他、鉄道グッズのご注文を多数いただきましたこと、心より厚く御礼申し上げます。
 ホームページに弊社の窮状を掲出以来、毎日100件を超えるぬれ煎餅等の購入の申し込みと、応援メッセージをお寄せいただき、社員一同奮い立つ思い出でおります。
 鋭意、発送作業をおこなっておりますが、ご注文より遅く配達された皆様には、ご迷惑をお掛けしましたことを、お詫び申し上げます。
 まだまだ、存続に向けて行わなければならないことはございます。その都度、皆様にはホームページ等を活用して現状をお知らせいたしますので、引き続きご支援・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
謹白
平成18年11月 吉日 
銚子電鉄株式会社  
社員一同  
(※以下、事業部、鉄道部、労働組合執行委員長の直筆署名)

 

紹介記事はここまで。ここからは利他行動にまつわる思惑ついて

私は上の春屋の記事で知った瞬間、反射的に通販サイトに移動してぬれ煎餅その他を買ってしまったんですが、冷静に考えるとなぜ買ったのかがよく分からない。別に買ったことを後悔はしていないしむしろ買って良かったなと思っていますけども、ネット通販に多少の抵抗がある私がなぜ「反射的に購入ボタンを押してすぐにコンビニに金を払いに行く」という迅速な行動をとってしまったのか分からない。
もちろん「銚子電鉄の資金不足を救いたい」という考えが原動力です。でも別に2chで「みんなで助けるぞー」「おー」的なスレに参加していた訳ではなく、単に紹介記事と実際のホームページを読んだだけ。それ以外の情報がないのにこうした行動を取ったというのは、この私の一連の行動の中に「人がものを買うことを決断する」という重要な要素が隠れているのではないかと思うのです。
たとえばこの場合は利他的な行動をしようと思い、しかもそれを実行に移したわけで、この思考の中に
・銚子電鉄を助けたいが、それをするだけの労力が惜しい
・銚子電鉄を助けたいが、それをするだけのお金が惜しい
・銚子電鉄を助けたいが、それをするだけの時間が惜しい
・銚子電鉄を助けたいが、ぬれ煎餅を買うのは嫌
・銚子電鉄を助けたいが、ぬれ煎餅を買うために代金を支払う手段がない
・銚子電鉄を助けたいが、ぬれ煎餅を買うために個人情報を出すのが嫌
・銚子電鉄を助ける労力と金があるのなら、アフリカの子供を援助する
・銚子電鉄の窮状は分かったが、それで物を買わせるというのが感情的に受け入れない
・銚子電鉄の窮状は分かったが、借入金の横領事件のあった会社に施しをする気はない
・銚子電鉄の窮状は分かったが、自分がやらなくてもみんなが何とかしてくれる
などなど、思考のハードルがあります。おそらく銚子電鉄のホームページを読んだ人で購入ボタンを押さなかった人はこのハードルのどこかに引っかかったのかもしれません。一方で、それを乗り越えてわざわざ購入ボタンを押した物好きが5日間で2000人もいたのです。
ちなみに私の場合を考えると「銚子電鉄を救いたい」「ぬれ煎餅くらいなら買ってもいい」という二つの思惑がある程度強かったために今回の購入に繋がったんだと思います。どちらの思惑が弱くても買ってはいなかったでしょう。
この2つの考えは、利他行動にはつきものの要素じゃないかなと思うのです。
たとえば「この商品を買って○○を救おう」と訴えているある団体がいたとして、私の「○○を救いたい」という感情を掘り起こせなければ私は金を出さない。そして「○○を救いたい」という感情を掘り起こせたとしても「救いたいけどこの商品は欲しくない」と判断したらやっぱり私は金を出さない。個人の利他行動にも利害というのはからむのです。
金に余裕のある人がボランティア精神でやる「○○を救ってください」的な利他行動はおそらく正義感とか義務感でやってる人は少なくて、多くの人はファッション(見栄)とかライフスタイル(自己満足)としてやってるんじゃないかと思うのです。少なくとも私はその口。実際ホワイトバンドブームやロハスブームを見る限り、ファッション性やライフスタイル性を前面に出した方が結果として成功しやすい。
そういった大勢に訴えかけるには、やはり援助とセットで欲しがりそうなものを提供するのが一番利口なやり方ではないかと思います。うちの家にはユニセフロゴの付いたマグカップがありますが、デザインがかなり気に入ったので購入しました。
名指しにして申し訳ありませんが「心のとも運動(鉛筆販売)」「愛と友情の絵はがき(絵はがき販売)」なんかはもう少し良い方法があると思います。小学校や中学校の全員に印刷物を配って、そのうちどのくらいが鉛筆や絵はがきを欲しがるかな…いや、今でも十分売れているのならいいんですが。
ユニセフなんかはマグカップ以外でも結構魅力的なものを揃えている。鉛筆や絵はがきと比べて粗利が高いのか低いのか知りませんが、少なくともクリスマスカード一つ取ってもデザインセンスがいいので「よし一つ買ってみようか」という気になる。行動に踏み切ろうという大きな理由になるんです。
今回の銚子電鉄の成功は「ぬれ煎餅くらいなら買ってもいいかな」という人で支えられているんじゃないかなと思います。これが「銚子電鉄の廃レールで作った文鎮」しか売っていなかったらあまり効果には結びつかなかったでしょう。ちなみにレール文鎮は限定生産のためあっという間に売り切れたそうですが。
結論:
個人の利他行動にも利害が絡む