小豆島で「ダッシュ村」映画を撮影中

2007年3月5日

WEBテンツク
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てんつくマンが小豆島を舞台に映画撮影をしているらしいです。インタビューマンガ「絶望に効くクスリ」(第55夜、第6巻収録)で知りました。
ダッシュ村のように自給自足で生活し、その様子をフィルムにするのだとか。参加者も募集中らしい。
いいですね。自給自足生活をしたり映画撮影に映える環境があったりするのは別に小豆島に限った話じゃないですけど、ナチュラルに生活するにはかなり条件の整った場所だと思いますよ。人口3万人以上とはいえ、都市化されている場所があまりないですから。ただ、廃墟のようにたたずむリゾートの夢の跡がちらほらあるのが見苦しいだけで。
たとえば陸続きだと太い国道が走ったり工業地域ができたりベッドタウン化して集合住宅が建ったりしていかにも日本的な半端都市になるんですが、島はどうしようもない隔離地域なので都市化されにくいというのがありますね。道路も農地も商店もその地域だけで完結するようにできている。
だからどうなるかというと、まず一つめは田舎の風景がわりと温存されやすい。田んぼの真ん中にいきなりラブホテルが建ったり、太い道路沿いの農地にカラフルな看板がひしめき合ったりしません。のどかなもんです。二つめは生活基盤が自給自足(地産地消と言った方が近いかも)に近い。隔離地域で働き口がないからホワイトカラーが少なく、個人事業や農家や漁師が多い(観光業と土建業もやたら多いけど)。これは別に農業や漁業で生計を立ててる人が多いだけの話じゃなくて、飲み屋のおっちゃんから歯医者のセンセイに至るまで片手間で畑仕事やら何やらをしている率も高い。毎日のように釣れた魚や野菜をあげたりもらったりして、お金を使わない経済がわりと成り立ってたりとか。
そんなわけで「いかにもな田舎」像を求めるなら小豆島は適地でしょう
ただ、そうやって映画になったり注目されたりするのがいいことなのか悪いことなのかは何とも言えません。例えばダッシュ村で町おこしだとか、古き良き風景を残して観光地化、だとかを安易に言い出すことが限りなくお寒いことは、一度観光で失敗した島の地元民としては痛いほど分かっています。ではどうすればいいんでしょう。風光明媚な資源を有名にして消費財にするか、うちわだけで持続可能な生活基盤としてひっそりと維持するか。別にどちらかでないといけない話でもないんですが。
ヨーロッパなんかだと両方のいいところを取ってリッチ層向けのリゾートにして大成功している例もありますね。そうすれば人が押し寄せて生活基盤を失ったりすることもなく、一方で観光業はしっかりと儲けて経済が潤うという仕組み。もっとも、こんな小島を世界中のリッチ層から選ばれる存在にするためには、おそらくものすごいリカバリが必要となるでしょうけど。
まあ、とりあえずゆっくりとした時間を過ごしたいという方は私に一声かけてください。お盆の休暇の時にでも島内を案内いたします。数時間で回れるようないかにもな観光地は勧めません。日がな一日好きなように泳げるプライベートビーチや、のんびり考え事ができる静かな釣りポイント、ネコ集団と銭湯が素敵な路地裏などに案内いたします。今ならうちの畑でとれたトマトとキュウリも付いてきます。
詳細は、大学卒業以来ずっとUターンを画策中のYAGITCHEまでお気軽にどうぞ。

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