2006年流行語大賞・入賞予想

2006年11月6日

一般的な認知度を推測して、独自に予想しました。
(カッコ内は予想受賞者)
<有力候補>
「ライブドア・ショック」(堀江元社長)
「イナバウアー」(荒川静香選手)
「美しい国へ」(安倍総理大臣)
「格差社会」(橘木俊詔氏)
「ハンカチ王子」(斎藤佑樹選手)
「ダヴィンチ・コード」(ソニーピクチャーズ)
「浪速乃闘拳/浪速乃弁慶」(亀田史郎氏)
「メタボリックシンドローム」
「脳年齢」(川島隆太教授)
<次点候補>
「悠仁さま」(皇室)
「国家の品格」(藤原正彦氏)
「金儲け、悪いことですか?」(村上世彰氏)
「お金で魂を売っているのはあなたじゃないですか」(永田寿康元議員)
「ストップ・借りすぎ」(消費者金融業各社)
「予想外」(ソフトバンクモバイル)
「Web 2.0」
「女子アナからデジアナへ」(地上波デジタル放送)
「にゃー!」(ねこひろし)
大本命はイナバウアーかな。
 

2006年の主なニュース

流行語大賞予想のため、友人K氏と思いつく限り挙げてみました。たぶん網羅はしてないと思います。

【トップニュース】堀江貴文氏逮捕/安倍政権発足/トリノオリンピック/サッカーワールドカップ/ワールドベースボールクラシック/耐震強度偽装
【政治】ポスト小泉/富田メモ/偽メール問題/米国産牛肉問題/道路交通法改正(駐禁取り締まり強化)/グレーゾーン金利/アイフル営業停止処分/飲酒事故取り締まり強化/未履修問題
【経済】原油高/村上ファンド/ミクシィ上場/Web2.0マーケティング/ボーダフォン買収/阪神買収/液晶・プラズマテレビ特需
【スポーツ】日本ハム優勝/新庄引退/ジダン頭突き/ハンカチ王子/スキージャンプ原田引退/チーム青森/オシムジャパン/王貞治入院/五輪国内候補地決定
【科学】冥王星が惑星欠格/アトランティス号打ち上げ
【文化】ゲド戦記/ダヴィンチ・コード/日本沈没/日本以外全部沈没/悠仁さまご誕生/NANA/デスノート
【芸能】エアギターブーム/極楽とんぼ山本逮捕/スピリチュアルカウンセラー/ねこひろし/ザ・たっち/亀田三兄弟
【商品】ポーション/脳を鍛える大人のDSトレーニング/酸素水/男前豆腐店/カカオ99%/ワンセグ放送/地上波デジタル放送/YouTube/
【ベストセラー】格差社会/国家の品格/ハリー・ポッターと謎のプリンス
【災害・事故】首都圏大停電/シンドラーエレベーター/ソニーバッテリー回収/パロマ回収/東横イン偽装工事
【キャッチコピー】予想外/ストップ・借りすぎ/メタボリックシンドローム/
【ネット】スプー/京都アニメーション/涼宮ハルヒの憂鬱/にょろーん ちゅるやさん/ひぐらしのなく頃に/時をかける少女/言葉のチカラ/VIPブログ閉鎖騒動/ワロス曲線/人生\(^o^)/オワタ/ミラーマン再臨/しょこたん☆ぶろぐ/姿慎めよ/なーがとーなーがとー/くまぇり逮捕/執事喫茶

 

ネット編

「急にボールが来たので」 – サッカーワールドカップでの柳沢選手のインタビュー
「Wii/PlayStation3」
「スプー」 – NHK スプーのえかきうた
「涙の謝罪」 – 極楽とんぼ山本逮捕
「時かけ」 – 映画 時をかける少女
「YouTube」 – 動画配信サイト
「八百長」 – 亀田興毅 VS ランダエタの対戦試合
「ローゼン閣下」 – 麻生太郎氏のニックネーム
「ソニーバッテリー」 – 回収騒動
「涼宮ハルヒの憂鬱/京アニ」 – アニメーションの高クオリティ伝説
「MUSASHI」 – アニメーションの作画崩壊伝説
「しょこたん☆ぶろぐ」 – アイドルブログ
いちおう挙げてみました。「スプー」「涙の謝罪」「涼宮ハルヒの憂鬱」「MUSASHI」など今年話題になったものはYouTubeなしには語れません。YouTubeに投稿されたMUSASHIとハルヒのMADムービーの多さは異常でした。
追記(11/7 22:00)
「MUSASHI」は「うおっまぶしっ」の方が適切かもしれない。
 

2ch界隈

「ワロス曲線」 – ドル-ウォン相場の曲線(Enjoy Korea参照)
「グラフで比較するとそれほど差はない」 – Wii VS PS3の優劣比較
「こっち見んなw」 – アスキーアート
「めがっさ○○にょろ」 – 涼宮ハルヒの憂鬱
「なーがとーなーがとー」 – キューピーCM + 涼宮ハルヒの憂鬱
「人生オワタ\(^o^)/」 – ライブドア・ショック前後の混乱
ネット編のうち、さらに狭いところに閉じて大盛り上がりだったもの。ここまで来ると流行範囲が限定的なので流行語とは言えないかも。
 

関連

ユーキャン新語・流行語大賞

デスマ戦線より愛を込めて

2006年10月30日

デスマーチを見、聞き、感じている真っ最中です。正直言って、とんでもないところに来ちゃったなあと思っています。まあ、見方によっちゃ意外と面白いですよ。退屈だけはしないので。
研修が終わって配属された先はとあるシステム開発プロジェクト。付いた先輩SE(以下、師団長)の方針でとりあえず先輩の担当するシステムのPGとして混ざることになりました。
「まーとりあえず開発というものを体験してこい」
「アイアイサー」
そのシステムはすべてが順調に進んでおり、私もPGとしてのびのびと開発に関わりました。
「この要求通りに動かすプログラム作ってくれ。細かい部分はいいから」
「わかりました隊長。分からないことがあったら聞きますね」
「あ、俺JavaScript分かんないから」
「いや、私も知らないんですが…」
結局システムの機能のうち一番小さな部分(担当2名)で先輩PG(以下、隊長)と共にプログラミング→単体試験→接続試験を経験しました。といっても隊長は他のことで忙しく(現場で一番開発ツールに詳しいためヘルプデスク状態)、実務はほとんど私。調整やら報告やらの事務処理は隊長という役割分担でやっていました。
「できた?」
「こことここでバグ出てるだけなんで、来週の試験にはたぶん間に合います」
「じゃあ報告にはそう書いとく」
ひたすら好きなように作っていいので本当に自由気ままでした。
のんびりとした雰囲気の中、別の師団に火がついているのを遠くから眺め、「大変そうだなー」と笑っていました。もっとも、私のいる師団以外はどこもかしこも煙が上ってるんですが。
そんな中、行程が一段落というところで上司(軍司令官)から肩を叩かれた。「こ、これぞサラリーマンが恐れるという肩たたきか!」と思ったらその通りで、「東部戦線の戦況が思わしくないのでお前、そこ行って旅団長になれ」とのお達し。それは煙だけではなく炎も立ち上っている場所でした。
そして先週、戦地へ赴いたところです。
ちなみに先週の勤務時間状況はべったり終電。月曜火曜はものすごい勢いで引き継ぎ資料作成、水曜は異動元の師団を挙げて盛大にお別れ会。木曜は異動先で歓迎会。金曜は同僚と飲みに。って酒ばっかりか。金曜はついに終電を逃し、高いカネ払って深夜バスに乗るはめになりました。
さて、
新しい上司の業務を見る限り、来週からは休日出勤と泊まり込みがいっそう現実味を増すでしょう。そして、新人なのになぜか一人で代表とかアドバイザーとして会議にかり出されるでしょう。ゆるゆるなプログラム漬けから一転、緊張しっぱなしの会議漬け。
 
まあ、いろんな意味でとんでもないところに来ちゃったなあと思います。(´・ω・`)にょろーん

freemailが使えなくなる

freemail、来年1月をもってメールサービス終了 – Slashdot Japan
ネットを始めた時(6年前)からメインのメールアドレスはずっとこれを使っているんですが、そろそろ移し替える時期が来ました。
というか、ま た ソ フ ト バ ン ク か 。
もともと平成電電のサービスだったので不安はありましたが、無料なのに広告メールがほとんど入らないという点で満足でした。
けっきょく平成電電は潰れて日本テレコムに譲渡され、日本テレコムならまだ使えるだろうと思っていたんですが、やっぱりソフトバンクはやってくれるのか!
さて、これを機にどこへ換えようか迷っています。
<よく使っている>
Gmail
Yahoo! メール
Hotmail
<特定用途に使っている>
Livedoorメール
xreaドメインメール(yagi.tc)
<取ったはいいけど、使っていない>
gooメール
<取ってないけど、気になる>
AOLメール
ウェブで常に見たいけど手元にバックアップが欲しい場合どうすればいいのかな。Gmailなのかな。とりあえずfreemailアドレスからの移転作業はかなり面倒くさいことになりそうです。

いくら釜玉うどんが人気だからって、これはひどい

2006年10月23日

カマタマーレ讃岐
 
Jリーグ参入を目指す香川のサッカーチーム。
「カマタマーレ讃岐」
 
( ゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)
(つд⊂)ゴシゴシ
  _, ._
(;゚ Д゚)
 
これほど脱力するネーミングは私は聞いたことがないです。
香川オリーブガイナーズ」までは言い訳のしようがありました。
でもここまで来るともはや弁解不可能。
 
私が悪うございました。もう茨城県民のネーミングセンスを笑えません。
 
ここまできて「讃岐」がひらがなにしないあたり、最後に残った理性が伺えます。本当にありがとうございました。
 

参考

カマタマーレ讃岐 – Official
香川オリーブガイナーズ チームの紹介
Y~: 四国アイランドリーグ
Y~: イバスタ――それが茨城スタンダード。

うどんの国に電子マネー来たる

2006年10月10日

IruCa
IruCaが電子マネーの実証実験 – Slashdot Japan
ことでん(高松琴平電気鉄道)プレスリリース – pdf
ざっとした解説をすると、SuicaとかICOCAみたいなICカードを「IruCa」なる名前で導入している香川の私鉄が、これまたSuicaみたいにカード一枚で駅ナカや駅周辺で買い物ができるようにするよ、てな話です。
これまで香川で電子マネーといえばEdyの独断場。JRはそもそも自動改札すら持っていない有様なので「ICカード? 食えるんかそれ?」な状態。コンビニ界隈の場合、四国最大勢力のローソンはマルチ対応予定、第二勢力のサンクスはEdyのみ対応。 独自マネー「nanaco」導入予定のセブンイレブンなどはそもそも香川にないし、四国にすらない。
そんな電子化過疎地域の四国・高松になんやらおもっしょげなもん(注:讃岐弁)がやって来る。
これ以上独自規格を増やしてどうすんの? という話はしません。今も経営再建中で財政上の不安が消えない会社が金融業みたいなこと始めて大丈夫? という話もしません。問題は、高松のおじちゃんおばちゃんに受け入れられるか否か。この一点。
東北のスーパーでEdy利用率5割という成功事例があるので、やり方次第なのかもってところもありますが、直感的にはあー無理だろうなーといった感じではあります。
ただ、もしもですよ。万が一ですよ。電子マネーが高松市内の商店街に受け入れられた場合ですよ、こんな感じになります。

Before

1.うどん屋に入る
2.カウンターの向こうのおっちゃんに「かけ小」と注文する
3.かけうどん(小)がどんぶりに入って出てくる
4.うどんをどんぶりからてぼ(ラーメン屋で言うところの麺から水を切るための片手ざる)に移して湯がき、どんぶりに戻す
5.カウンター端のレジ隣にある巨大タッパーからスプーンでネギすくってうどんに乗せる
6.レジのおばちゃんにあらかじめ用意していた170円をポケットから出して渡す
7.レジの向こうにある蛇口のところへ行き、うどんだしをダボダボとどんぶりにかける
8.空いている席に座り、割り箸をとり、ものすごい勢いで喰らう
この間約2分。

After

1.うどん屋に入る
2.立派な店構えに、しかもレジ前に行列ができているのを見て「しまった」と思う
3.とりあえず店のおっちゃんに「かけ小」と注文する
4.なかなか出てこない。仕方ないのでカウンター前で立ったまましばらく待つ
5.なぜか後から入ってきた「ざる大」注文の客の方が先に出てくる
6.ようやくうどんが出てくるが、レジ前に客がつかえているので列に並んだまま待つ
7.どうやらレジのバイトの手際が悪いことが判明するが、特に文句を言うわけでもなく待つ
8.前の客がICカードで払おうとしているが、なかなか財布から見つからないとかでそのまま待つ
9.後ろの客から舌打ちが聞こえるが、そのまま待つ
10.用意していたICカードで会計を済ませる(その間3秒)
11.会計を済ませたはいいが、どこでだしを注いでいいのか分からず、無駄に広い店内をうろうろする
12.どんぶりをよく見ると、申し訳程度にだしが注がれていることが判明する
13.と同時に、待ち時間の間にだしもうどんも冷めていることが判明する
14.空いている席に着き、テーブルの器の渇いたネギをスプーンですくいながら、二度と来るまいと心に誓う
この間10分。

まとめ

経験則から、うどん屋は資本が大きくなればなるほど妙なことになるんですよね。味はどうあれ安いうどん屋ってのは、うどん作る以外の無駄なことを一切してないというのが極意のような気がします。てなわけで街のうどん屋は、IT化とはどこまで行っても無縁だし、ましてや電子マネーとか追加投資のかかるものは「何それ? うどんに乗せて食えるんか?」みたいなもんでしょう。
話をちょいとずらしますが、
うどん屋に限らず一般にある「まちのお店屋さん」というものはどこもそんな感じで、今日挙げたような「商店街密着の電子マネー」とか「バーチャルモールのシステム導入で街全体が活性化」みたいなITソリューションが世間一般に浸透するとは思えないんですよね。
まあ、見えない形でなら某グループとか某グループとかが元国営会社のプライドと資本を大量投下してインフラ整備に勤しんでるので、知らず知らずにITの恩恵に与っているかもしれません。でも全国何万人の店主さんの考えを変えるような「目に見えるIT」ってのはまだまだ先の時代の話ではないかと思うのです。
IT業界の端くれ者としては、「ITで世界が変わる!」と豪語する人がちらほらいるような世界との間でギャップを感じますね。お店屋さんは趣味でホームページは作ってもネットショップを本気で始めたりはしないし、本気で始めた少数の人たちもR天市場のシステム費用が適正かどうかも判断できませんからね。
ITに向けられる色眼鏡(プラス方向にもマイナス方向にも極端なフィルタ)が外れるまでは、田舎の店舗経営とか日常生活の細かな場面に至るまであまねくITが普及するのは無理でしょう。長い年月をかけてそれを乗り越えた「活版印刷」と同じ道のりを、まだITは辿り始めたばかりだと思います。
まあ、「うどん市場」のレジのおばちゃんが「IruCaも使えるでー」とか言ってる姿を一度見てみたいですね。電子マネー、期待してます(棒読み)。

もめ事回避のおまじない

このエントリは、讃岐うどん店が電子マネーを導入することについて反対するものではありません。
このエントリは、ことでんが実施する電子マネー実証実験を否定するものではありません。

秋葉原は居心地が悪くなったか

2006年9月30日

/.Jの議論まとめ。
 
悪くなったよ派
┣一般人の行動が目に余るよ派
┃┣アキバブームでヲタの動物園を見に来る観光客が増えたよ派(キモキモ言うな派)
┃┣ヨドバシカメラの出店で家族連れとかカポーが増えたよ派(チンタラ歩くなよ派)
┃┣ルールを知らない素人さんの増加が店を潰すんだよ派(PCパーツ族急進派など)
┃┗全部ひっくるめて都知事の陰謀だよ派(陰謀説)
┗一般人が増えて玄人好みの店が減るのが心配だよ派(駆逐脅威論)
 ┣店の場所を棲み分けた方がいいよ派(全員ハッピー指向)
 ┃┗もう既に棲み分けてあるから秋葉原駅周辺には行かないよ派(末広町周辺PCパーツ族)
 ┣店の存続以前に店員の質が下がってるよ派(アルバイト品質低下説)
 ┗もう既に店の変化が目に余るよ派
  ┣ドンキとパチ屋がそろった時点で街としては死んだよ派(アキバブーム世代)
  ┣メイド喫茶が林立した時点で街としては死んだよ派(アニメ・ゲーム世代)
  ┣そもそも萌え系ショップが増えた時点で街としては死んだよ派(電脳世代)
  ┣そもそもPCショップが増えた時点で街としては死んだよ派(ラヂオ世代)
  ┗そもそも電子部品ショップが増えた時点で街としては死んだよ派(ヤミ市世代)
悪くなってないよ派
┣一般人の行動は目に余らないよ派
┃┣一般人の行動のどこが問題なの派(素人さん)
┃┣一般人はぼくのテリトリーを浸食してないよ派(隠れ素人さん)
┃┗一般人の行動はそもそも目に映らないよ派(買い物集中族)
┃ ┣だけど路上のメイドには目がいっちゃうので何とかして欲しいよ派(集中族ハト派)
┃ ┗ぼくはメイドしか目に映ってないよ派(メイド至上主義者)
┗悪くなってる部分もあるけど昔よりは良くなったよ派(穏健派)
 ┣飯屋が増えて嬉しいよ派(大盛派&秋葉原勤務グループ)
 ┗白物家電しか売ってなかった時代よりも生産的だよ派
居心地の良さは問題じゃないよ派
┣じきにブームが終焉するから待ってればいいよ派(早くいなくなれ派)
┗常に変化する街だから仕方ないよ派(都市性格重視派)
そもそも秋葉原に行かないよ派
┣通販で済んじゃうから店頭に行く必要がないよ派(アニメ・ゲーム世代通販派)
┣店がないから通販にせざるを得ないよ派(地方住民)
┗そんなことより日本橋の行く先が心配だよ派(大阪国民)
 
私個人は秋葉原勤務グループに近いですかね。通勤経路の乗り換え地点なので、帰宅途中に時間に余裕があれば駅周辺の店で食べることが多いのです。店に寄るのはデジタル製品の価格調査か、コミック・アニメの売れ筋観測をするときぐらい。実際の購入はもっぱら通販ですね。

参考

やっぱり秋葉原は居心地が悪くなった? – Slashdot Japan
|しないよ|するよ| 派閥樹形図 – 2chスレッド

シムシティみたいな街の話、あとmixiの話

2006年9月16日

──チラシの裏──
普段はまるで幸運の女神にストーキングされているかのように幸運に恵まれることの多い私ですが、たまには狙いすましたかのように不運ばかりな日もあるわけですよ。それは先週末だったわけですが。
近所のスーパーに行こうと思ったら自転車で5分のジャスコと7分のとりせんがあるわけですけども、ジャスコの方は駅前にあるので仕事帰りに寄ることが多いのですよ。で、陳列が毎日変わるわけでもないので通ってるとそのうち飽きてしまう。そこで週1、2回はとりせんに行くわけです。
日曜日の夜、急にラーメン食いてえなと思って具材含めて一式を買いに行ったのが10時頃のことです。とりせんは一応駅の前にありますけど、つくば駅前にあるジャスコと違ってこちらは1つ隣の研究学園駅前。地元の方なら知ってるでしょうが周りには何もありません。面白いほどに何もありません。家一軒ありません。
研究学園駅 – Google Maps
そんな荒野のど真ん中に駅があり、誰も走らないような片側二車線の道路があり、そのそばにとりせん研究学園店がででんと構えています。ただそれだけです。広い土地に巨大駐車場と巨大建物だけがある様はまるでアメリカの郊外型ショッピングセンターさながら。そして周囲は何もないとはいえ、綺麗に区画された空き地が広がっているのでシムシティさながらです。
つくばの市街地と研究学園駅のその場所までは一本の道路が通っていて、だだっぴろい荒野が広がっています。昼間その道路を通ると、荒れた土と高圧線の鉄塔しか見えないためにショッカーでも出てきそうな気配があります。そして夜通ると地平線の向こうにエリア51からUFOの飛び立つ様子を目撃しそうな気配があります。

Tsukuba Map

(赤い点がスーパー、赤い線が結ぶ道路、淡青色部分が市街地)

そんな環境なので、ジャスコに行く5分ととりせんに行く7分との間には2分の差では表せないような隔たりがあるわけです。ジャスコへの5分は整備された人通りのある街路を通り、大きな交差点を3つ渡るという5分です。一方のとりせんの7分は、市街地を出てひたすら荒野の直線道路を最高時速40kmでこぎまくる7分です。スーパーの手前に一つだけ交差点がありますが車などまったく通らないので存在の意味がありません。
そうして辿り着いたところに、暗闇に浮かぶスーパーマーケットと、全面ガラス張りで照明が美しい高架駅が見えてくるのです。何度通っても到着の喜びを感じます。近所のスーパーに行くだけなのに。
そうして7分をかけて先週日曜の夜にスーパーに行ったわけなんですが、着いたところで財布の中身がないことが判明。日曜深夜、荒野の中で無一文。このときの絶望感といったらありませんでしたね。
まあ今来た道路をたどっていけば市街地に入ったところにセブンイレブンがあるので1往復して無事に買い物ができたわけなんですけども。何もない場所で無一文で途方に暮れるという体験はあまりできないのではないかと思いますね。そんな不思議な場所、筑疲。
ちょっとおまけしときますと、このスーパーで買い物ができたはいいもののラーメンを作ろうと湯を沸かしたところでラーメンスープがないことに気がつきました。そして結局駅前のジャスコに自転車を飛ばしました。まったくついてないね。
ラーメンはおいしかったです。そりゃもう汗と涙の味で。
──チラシの裏・終わり──

mixiの話に戻るけど

実はここから本文。
Continue reading シムシティみたいな街の話、あとmixiの話

このエントリはタイトル含めて全部嘘です:-p

2006年9月9日

今までそこそこの量の文章を書いてきたが、忘れた頃に自分で読み返してみて「これは本当に面白い!」と思えるものはあまりない。でも今日テキストの山から見つけてきたボツ原稿はちょっとニヤリとしてしまったので無編集でここに公開する。タイムスタンプは2005年10月。「野ブタ。をプロデュース」を読んだ直後の文章だ。
(以下原稿)
Continue reading このエントリはタイトル含めて全部嘘です:-p

愛はお金で買えるし、命もお金で買える

2006年9月6日

ちと挑発的なタイトルで読む気にさせてみるテスト。
ホリエモンが消え去ったおかげで気兼ねなく「愛はお金で買える」と主張できるようになった。以前は「あーホリエモンも人の心は金で買えるって言ってるしね」で済まされてしまったので非常につまらなかった。心とか命とか愛とかを突き詰めて考えると別に「金に換算できない神聖なもの」とかにはならないことをここでちょっと書いておきたい。

マスターカードの「プライスレス」の意味

人の命とか、愛とか希望とか安心とかそういった形のないものは通常「お金では買えない」と形容される。たしかにそんなものは単体では売られてないし、「売ってください」と頼んでもそうそう売ってもらえるものでもない。
マスターカードのCMで「お金で変えない価値がある」というコピーがある。だからその価値を手に入れられるような買い物をしましょう、できればその時にマスターカード使ってくれると嬉しいです、てな論理展開だ。夫婦で一緒に過ごした25年間はプライスレス。だからこれからのためにも夫婦で楽しくリゾートに行きましょう、マスターカードで。ペットのいる生活はプライスレス。だからペットを飼うのに必要なものを揃えましょう、マスターカードで。うまいコピーだと思う。
私はこの「プライスレス」という言葉にものすごく大きな意味が込められていると思っている。お金で買える買えないという話はこの「プライスレス」の解釈にかかっているといってもいい。
goo辞書で「priceless」の意味を引くと、

━━ a. 非常に貴重な, 金で買えないほどの; 〔話〕 とても愉快な; 〔話〕 〔反語〕 ばかげた.

とある。3番目4番目の意味はまあ無視するとして、「非常に貴重な」と「金で買えないほどの」という説明は多くの人が納得すると思う。しかし、通常使われる「プライスレス」には、とうていこの説明では尽くせないような意味が隠れている。
「プライスレス」を説明するためにいちばん適切だと思う言葉は「値段の付けようがない」だ。
つまり値段をつけるのが難しいだけで値段自体はどこかにある、ということ。「金で買えないほど」ではない可能性もあるし、「非常に貴重」ではない可能性もある。たとえばいま目の前にしている愛とか命には実は値札が付いているが、誰もそこに書かれてある値段が読めない。だから便宜的に「値段の付けようがない(ほど尊いもの)」と解釈しているに過ぎない。結果的にどちらの解釈でも「買おうと思っても簡単に買えるものではない」という点では同じだが、天と地ほどの意味の違いがある。
言い換えるならプログラムでよく使われる「NULL」みたいなものだ。NULLは本来0ではないし、1以上の数値でもない。計算はできないし、真でも偽※でもない。無価値ではないし、空ですらない。しかし元々の定義では特定の数値なのだ。(NULLという存在の厄介さを知るならこちらを読むと良い)
(※便宜的に0や偽を返す場合もあるが、定義上は異なる)

「値段が分からない」だけで「金で買えない」わけではない

Continue reading 愛はお金で買えるし、命もお金で買える