WIRED復活によせて

2011年7月15日

WIRED 日本版 第1号表紙
アメリカのテクノロジー雑誌「WIRED」の日本版が復活したのでとても嬉しい。
今回の復活前に存在していたWIRED日本版は1994年創刊、1998年休刊。
1998年といえば当時私は15歳のハナタレ高校生で雑誌の存在などまったく知らなかったけど、ウェブ版のHotwired Japanにはかなりお世話になった。2000年から2003年頃にかけてのHotwiredはウェブサーバいじりとか、PHPの初歩の初歩みたいな解説記事が結構充実してて何度も読んだ覚えがある。もちろん本家雑誌の翻訳コンテンツも揃っていて、旧ZDnet Japan (現ITmedia)、CNET Japanjapan.internet.comImpress Watchなどと並んで一次ソースの仕入れ先として毎日メールマガジン(まだRSSを使った更新チェックは主流では無かった)をチェックしていた。
そのHotwiredが告知も無く突如更新を止め、しばらく廃墟となってからWired Visionとして再出発した。そして今回、Wired visionは雑誌名と同じWIRED.jpに名前を変えてそのコンテンツを引き継いだ。実に二度の方針変更を経て、WIREDは再び雑誌とセットのWIREDになったのだ。
新しめのテクノロジー好きな人にターゲットを据えた雑誌と言えば数年前に休刊してしまった「POPULAR SCIENCE JAPAN (PSJ) 」がある。どうもこのあたりのジャンルは雑誌のセグメントの中でも儲からないというか、不安定なところがあるようだ。一時期私は未来っぽいものを紹介するようなブログを書いていたのだが、雑誌の中ではネタの仕入れ先として決め手になるようなものがPSJ以外にあまり見あたらなかった。(2005年頃まではEngadget JapaneseGizmodo Japanも無かったのだ)。基本的には膨大にブックマークした技術系ニュースサイトや面白系通販サイトをチェックし、本屋に行って面白そうな雑誌を片っ端からチェックしていた。面白小物系はトレンド誌(DIMEとかGoodsPressとか)、新エネルギーとかエコロジー系アイテムはソトコト、WebサービスはWeb CreatorsやWeb Designing、掘り出し物探しはサイゾーとかpenとかブルータスとか日経キャラクターズ、Mac系雑誌。それでも一雑誌から拾えるのはせいぜい一号一ネタ程度なので、ネタ切れ時は日経産業新聞とか、大学の図書館で面白そうな研究分野なんかを漁っていた。これは余談。
別に新しモノの情報がこの雑誌一つで!みたいなことは思ってないけれど、ライトなテクノロジー系の定期刊行物が出ることでそういったクラスタの人たちがより多く集まってくるようになればなあと期待している。
さて、気になっているのはPSJが復刊するかどうかなんだけど、ネット上のストリームとかブログ記事とか見ている限りはまるっきり言及されている様子が無いので復活は望み薄なのだろう。かつてPSJが落ち目になって月刊から隔月刊に変わったあたり(2005年~2006年)はちょうどホリエモンが時代の寵児となっていた頃で、宇宙開発にからめて隔号に一回くらいはでかでかと取り上げられていた。どんだけ偏ってんだ!と思うけれど、日本国内でこの人以外に面白く宇宙開発のネタになってくれる人はいないんだろうなと思い、ちょっと寂しい気分になる。
ホリエモンは残念ながらこれから2年ほど収監なので、出所して再び宇宙開発に乗り出す頃にはそれを特集するPSJのような雑誌があってほしいし、WIREDもそれまでは続いていてほしいなと思う。
肝心の雑誌の内容について書いてないけど、まあいいや。

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