声優騒動で明かされたバイラルマーケティングの事実

2007年6月4日

「うわこれヤバいだろ」な女性声優業界事情 – 切込隊長BLOG(ブログ)
 元スレ:
  いろいろ妄想を書くお! / 2枕 / 3枕 – カジ速
ヲタ界隈の一部を騒がせているこの話題だが、タレコミ妄想を全部読んでみて気になったのは「○○をオリコン一位にするスレ」は全部が全部ヤラセだという点。あと「L社はバイラルマーケティングをよく研究してる」という点。
こっち系のアイドルは枕営業が当たり前とか、○○ブームは業者がうまいこと煽動してるっていうのは公然の秘密だし、今回のタレコミ妄想も業界のメカニズムを考えれば至極当然な話ではある。でもこれだけ説得力のあるまとまった情報が飛び出して来るとさすがに背筋が凍る。「あーなんとなくそうなんだよねー」という理解に対して現実を突きつけられた感じ。
で、バイラルマーケティングの話。

バイラルマーケティング 【viral marketing】
企業の商品やサービスを消費者に口コミで宣伝してもらい、利用者を広げるマーケティング戦略。「バイラル」は「感染的な」という意味で、マーケティングの仕組みをウィルスの感染・増殖に例えている。
IT用語辞典

仕掛ける方の業者は仕掛けていることがバレないからこそマーケティングとして成り立ってるわけで、バレたら仕事がポシャるどころか身元が割れて会社に泥が付く可能性がある。(たとえば2chだとSONYのGK祭りとか佐賀の監視祭りとか。テレビだとあるある騒動とか)。だからそのブームが釣りだったかどうかは最後まで分からないし、数あるネット上のブームの中でどれくらいが業者の釣りによるものかも分からない。業者はそれほど干渉できてないのかもしれないし、もしかしたら一から十まで巧妙に作り上げているのかもしれない。
これは従来のマスコミも同じだが、テレビや新聞やラジオなんていうのはもう熟成されたメディアだし、DとかHとか大資本にまとまってるし、政治的にも経済的にも能力的にも防御態勢が確立しちゃってるのでネットのように正体を表してしまうことはほとんどない。初期のネットというのはそうしたマスコミに対抗するかのように「大資本が容易には手を出せないメディア」としての地位を持っていたが、やはり人が集まるにつれてマーケティングの餌食にされるようになってきたようだ。
私は企業がネット上でたびたび馬脚を現すのを見て「ネット上の煽動作業もそれほど成功率は高くないんだろうな」とおぼろげに思っていたが、「○○をオリコン一位にするスレ」が100%業者によるものと言われるとさすがにやられた! と思う。こないだ私も危うくCDをまとめ買いするところだった。まったくヲタは釣られすぎだ。
いまは企業による釣りの成功率は高くなさそうだが、先に出たL社のようによく研究してる企業が増えれば、ネットの性格もかなり変わってくるのだろう。いや、もう既に既存メディア以上に自由自在に踊らされているのかも知れない。単純に「マスコミに踊らされるのが嫌だからネットを使う」という行動が危険すぎるということは覚えておかないといけない。
さて、よくある消費者意見はここまで。
私はバイラルマーケティングが大きく成長するような気がする。それはiモードが拡大して2chが話題になってmixiが登場したあたりから何度も何度も何度も何度も言われていることだが、やはりこの需要は今後も一貫して大きくなるに違いない。もしかしたらソーシャルメディアの拡大期が終わろうとしている今が参入の最後のチャンスなのかも知れない。L社のように先行した企業がノウハウを蓄積して、十分に市場が出来たところでバイラル専門事業とか始めるかも知れない。
バイラルマーケティング専門会社、誰かいまから始めませんか。

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