都内へ通うようになって、圧倒的に情報感度が上がった。通勤時間中に目にする広告が多いからだ。目にする広告の中でも圧倒的に面白いのがJR山手線と京浜東北線で、短期間で変わる上に趣向を凝らしたものが多い。広告ジャックや車体広告などには広告展開の意気込みが伝わってきて毎回楽しめる。
そんな当代最先端の広告ショールームだが、たまに意味不明な広告があったり失笑するような不思議広告(みすず学苑とか)があったりして「なんだかなあ」と思うことも多い。最近車内でよく見かけるのはアサヒビールが発売したビール風飲料「ぐびなま」の中吊り広告。小西真奈美バージョンと藤井隆バージョンがあって、大写しの顔と黄色い色遣いでかなり目を引く。しかし何だろうこの不安感は。ひらがなネーミング、ひどいパッケージ、何だかよく分からない広告メッセージ。どれをとっても安っぽい。
もともと車内広告にはアルコール飲料の広告、特にビール系広告が多いので比較が容易なのだが、それらに比べて飛び抜けて場違いな感じがする。ひらがな名前でまずおいしくなさそう(がぶ飲みシリーズみたく甘そうに見える)だし、パッケージも20年以上前のビール缶かと思うぐらいに適当感が漂う。で、広告。商品名ひたすらでっかく。女性タレントひたすらでっかく。そんだけ。専用サイトを見れば分かるが、てっきり若い女性向けの飲料かと思ってしまった。しかし驚くべき事にターゲットは30代前後の男性らしい(確かに「おつかれさまっ」とかそれっぽいことを言ってる)。
私はターゲットから少しはずれている(20代前半)のだけれど、とても買いたくなるようなシロモノではない。というか、過去最高に買いたくない。もしも今、ビール風飲料を飲みたいなと思ったときに、果たしてこんなジュースだかサワーみたいなパッケージの缶に手が伸びるだろうか。これは味どうこう以前の問題だと思う。
小西真奈美は好きだが、広告からは「小西真奈美かわいいなあ」ぐらいの魅力しか伝わってこない。やる気あるのだろうか。もしかしたら小西真奈美の事務所が、小西真奈美をPRするために、タイアップとか何とか口車に乗せて適当な商品を作らせたのかもしれない。それくらい小西真奈美に助けられた広告に見える。なるほど、味とパッケージに自信がないからタレント一本で勝負しようってのかアサヒビール。よく分かった。買わない。
というわけで、小西真奈美はかわいい 味だけじゃなくて広告って大事、というお話でした。
参考
アサヒぐびなま。 SPECIAL SITE
アサヒビール