Raspberry Pi 2で実現するスマートハウス

2017-03-30 21:48 | 技術 | § 0

Raspberry Pi 2を使った我が家の自動化システムを紹介します。
ひとり暮らしの1Kマンションでやっています。

やっていること

  • 外出時にリモコンのボタンで照明が消灯し、「いってらっしゃい」と喋る
  • 帰宅時にリモコンのボタンで照明が点灯し、「おかえりなさい」と喋る
    • リモコンのボタンを押さなくてもiPhoneの存在が検知できれば帰宅したと見なす
    • リモコンが万一機能しなくてもNFCタグのタッチで同じ事ができる
  • リモコンの[PC起動]ボタンを押すとデスクトップPC、液晶ディスプレイ、DAC(アンプ)の電源が一斉に入る
  • リモコンの[TV起動]ボタンを押すとTVチューナー、液晶ディスプレイ、DAC(アンプ)の電源が一斉に入り、自動でNHKが選局される
  • リモコンでエアコンとサーキュレーターを同時にON/OFFできる
  • 朝になると外気温と室温、湿度などを声で教えてくれる
  • 日の出・日の入り時に鐘の音を流す
  • 夜7時になるとNHKラジオの7時のニュースが流れる
  • 寝る時間が近づくと直接照明が間接照明に変わる
  • メンテナンス時にリモコンでRaspberry Piの電源を落とせる

以下で順に説明していきます。

構成

全体構成図

使っているもの

  • Raspberry Pi 2 Model B (5,500円くらい)
    • Bluetoothアダプタ
    • Wi-Fiアダプタ
  • HUIS REMOTE CONTROLLER (25,000円)
    ボタン配置をカスタマイズできる学習リモコンです
  • Philips Hue (22,464円)
    ネットワークに接続して使うAPI付きLED照明です
  • netatmo Weather Station (17,280円)
    気温や湿度を10分ごとに記録してくれるデバイスです
  • IRKit (7,700円)
    据え置きして使うAPI付き学習リモコンです
  • Bluetoothスピーカー (3,000円くらい)
  • NFCリーダー (2,605円)
  • NFCタグ (10枚入り1,319円)
  • 赤外線センサ (100円)
  • iPhone
    ※在宅検知用

プログラムは基本的にシェルスクリプトで、一部Pythonも使っています。

各機能の解説

ここからは各機能についてやっていることを説明していきます。

在宅管理

  • 外出時にリモコンのボタンで照明が消灯し、「いってらっしゃい」と喋る
  • 帰宅時にリモコンのボタンで照明が点灯し、「おかえりなさい」と喋る
    • リモコンのボタンを押さなくてもiPhoneの存在が検知できれば帰宅したと見なす
    • リモコンが万一機能しなくてもNFCタグのタッチで同じ事ができる

このシステムの目玉、在宅管理システムと照明の連動です。

我が家の照明はシーリングライト(直接照明)とPhilips Hue(間接照明)があります。外出時はどちらの照明が付いていようと強制的に消灯します。帰宅時はシーリングライトかHueのどちらかを点灯させます。夕方~夜はシーリングライト、遅い時間(寝る時間が近い場合)はHueです。

我が家のシーリングライトはリモコンに対応していなかったため、リモコンスイッチを後付けして制御可能にしました。これを付けた分天井との間に隙間が空いて地震の時などに危なっかしいです。発泡スチロールを挟んで揺れを吸収するようにしていますが、それでも不安定になるのでオススメはしません。

無理やりリモコンスイッチを挟んだシーリングライトの裏側


Raspberry PiがIRKitのAPIを叩き、IRKitからシーリングライトへON/OFF信号を送ります。Hueは直接Raspberry PiがAPIを叩いています。

シーリングライト(直接照明)のとき


Hue(間接照明)のとき

「いってらっしゃい」と喋るのはフリー素材として公開されている声データを使用しています。MP3を再生するだけです。元々はOpenJTalkで合成音声を都度生成していたのですが、我が家に来た人が「声が気持ち悪い」というので変更しました。

赤外線リモコンによる制御の実現方法はこちらの記事を、NFCタグによる制御の実現方法はこちらの記事を参照してください。

帰宅の自動検知はいつも持ち歩いているiPhoneの存在をBluetooth経由で確認することで実現しています。外出してから30分間待機して、その後ポーリング(hcitool使用)を開始し、存在が確認されたら帰宅とみなして照明を点灯します。無駄なポーリングを抑えるために待機処理は不在時のみ行います。

10秒ごとにポーリングしていて、うちの環境だとだいたい玄関の扉を開けた瞬間に検知してくれるので、暗くなった部屋に入らないで済みとても便利です。

PC周りの一斉電源ON

  • リモコンのボタンを押すとデスクトップPC、液晶ディスプレイ、DAC(アンプ)の電源が一斉に入る

液晶ディスプレイとDACは赤外線リモコンで制御できるため、IRKitに信号を学習させ、Raspberry PiからAPIを叩くようにしています。PCの電源ONはWake on Lan(WoL)を利用しています。

TV周りの一斉電源ON

  • リモコンのボタンを押すとTVチューナー、液晶ディスプレイ、DAC(アンプ)の電源が一斉に入り、自動でNHKが選局される

我が家にはTVがなく、TVチューナーと液晶ディスプレイとDACが分担してTVとして機能しています。いずれも赤外線リモコンが使えるのでIRKitに信号学習させて一斉制御しています。液晶ディスプレイもDACも外部入力が複数ありセレクター機能を備えているので、どの端子がセレクトされていようとTV用のセレクトに戻す必要があります。そのため電源を入れた後にセレクト信号を送るまで、sleepを挟みながら順番に信号を送るようにしています。

このシステムが動くまではHUISをいちいち機器に向けて複数のボタンを押していました。HUISにはマクロ機能がありますが、正確に受光口に向けないと機能しない機器があるのであまり頼りになりませんでした。

エアコン周りの一斉電源ON/OFF

  • リモコンでエアコンとサーキュレーターを同時にON/OFFできる

サーキュレーターと書いてますが実際には扇風機を使っています。エアコンも扇風機もIRKitに信号学習させています。エアコンは細かい機能を使おうとすると現在状態の管理が必要になって非常に面倒くさいのですが、我が家では全部の設定を[自動]に固定していて温度設定だけをチョコチョコいじるだけなので状態管理を入れなくてもあまり困っていません。

在宅管理と連動させていません。短い外出の場合など、必ずしもエアコンをOFFにする場合だけではないからです。

温度を声でお知らせ

  • 朝になると外気温と室温、湿度などを声で教えてくれる

OpenJTalkでメイさんが喋ってくれます。実現方法はこちらを参照してください。
cronで定時に実行されるようにしています。リモコンでもトリガーできます。不在時は起動しません。

外気温と室温の差に応じてエアコンを制御しようとしたのですが断念しました。人がやる時は今後の外出予定や今後の天気の見込みなどで判断するため、ルール化ができませんでした。

湿度に応じて加湿器を制御したいのですが、我が家にある加湿器はリモコンに非対応なので不可能でした。将来balmudaのRainを買うようなことがあればいじりたいと思います。

日の出・日の入りの管理

  • 日の出・日の入り時に鐘の音を流す

ビットラボのAPIから緯度経度に応じた日の出・日の入りの時間を取得できるので、現在時刻と比較して判定する処理を行っています。我が家のある東京だと日の出は4:20~7:00頃、日の入りは16:20~19:10頃の範囲に収まるので、処理もその間で起動する設定にしています。不在時は起動しません。

NHKラジオの再生

  • 夜7時になるとNHKラジオの7時のニュースが流れる

cronで起動させています。リモコンでトリガーを引くこともできます。不在時は起動しません。
実現方法はこちらの記事を参照してください。

リモコンのボタンを押してから再生開始・停止に数秒の時間がかかるので、リアクションとなる音を鳴らしてから再生開始・停止するようにしています。

照明の切り替え

  • 寝る時間が近づくと直接照明が間接照明に変わる

cronで起動させています。リモコンでトリガーを引くこともできます。不在時は起動しません。

リモートシャットダウン

  • メンテナンス時にリモコンでRaspberry Piの電源を落とせる

開発やメンテナンス時のための機能です。定位置に置いたり卓上に置いたり電源をON/OFFさせる必要があるときにいちいちコンソール開いてシャットダウンして……というのが面倒なのでリモコンでトリガー引けるようにしました。本当にシャットダウン中なのか分かりにくいので、認識したらまず音を鳴らしてからシャットダウン処理に入るようにしています。

そのほか

このシステム、セキュリティリスクを考慮して外部からのアクセスは受け付けていません。やるとすれば帰宅が近づくとエアコンがONになる仕組みなんかを作りたいですが、今のところ後回しになっています。

うまくやればRaspberry Pi 2に赤外線発信機能を付けてIRKitをお払い箱にできるのですが、先にIRKitを導入していて、家電をすべて制御できるベストポジションに設置してしまっているのでそのままシステムに組み込んでいます。Raspberry Pi本体の設置場所が制限を受けないのでこれはこれで満足しています。

断念したこと

在宅管理とエアコンの連動
前述の通り、短い外出の場合などで必ずしもエアコンをOFFにする場合だけではないのでルール化できませんでした。

朝になると自動でカーテンを開け、夜になると閉める
ニトリの電動カーテン(12,072円)を購入しましたが、非力すぎて満足に開け閉めできませんでした。カーテンが重いのかと思って薄くて軽いのを買ったのですけどそれでもダメだったようで、現在は家の片隅でホコリを被っています。

常に身につけているFitbit ChargeHRを帰宅判定デバイスに加える
そもそもコイツのMACアドレスをどうやって確認すればよいのか分かりません。誰か教えてください。

スマートロックの導入
まだ現在の技術では解錠に時間がかかるらしいのと、そもそも誤作動した場合どちらに転んでも困るのが確実なので見送りました。

やろうとしていること

  • 一定以上の地震を検知したらNHKラジオを再生する
  • Bluetoothリモコンでの制御
    いちいち赤外線リモコンを一定の方向に向けるのが面倒
  • Juliusを使った音声認識
    真夜中に起きたときなど、暗い中リモコンを探し回るのが面倒なので声で操作したい
  • HomeKitを使った音声認識
    いまのところ使いどころのないSiriに出番を与えたい

こんな感じで置いています

テーブルの下にダイソーで買ってきたワイヤーネットを置き、ワイヤーカゴを2つぶら下げて、Raspberry Piとスピーカーをそれぞれ収納しています。合計324円。

通信はすべて無線(Wi-Fi/Bluetooth/赤外線)なので、接続されているのは電源用USBケーブルのみです。無線だと取り回しが良くて楽ですね。

カゴから取り出すとこんな感じ。

Raspberry Pi 2の外観

Raspberry Pi 2には無線機能がないため、後付けでWi-FiアダプタとBluetoothアダプタを刺しています。NFCリーダーと合わせるとUSB端子4個中3個まで埋まってしまっています。

こちらはHUIS REMOTE CONTROLLERのボタン配置です。よく使うボタンはほぼ一画面にまとめています。

関連

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2017-03-29 21:41 | 技術 | § 0

用意するもの

  • Raspberry Pi 2 Model B
  • 赤外線リモコン

動作確認環境

  • Raspbian GNU/Linux 8.0 Lite (Jessie)
  • RTMPDump 2.4 ※今回導入します
  • MPlayer 2.0 ※今回導入します

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Raspberry Pi 2を赤外線リモコンで操作可能にする

2017-03-28 20:10 | 技術 | § 0

用意するもの

  • Raspberry Pi 2 Model B
  • 赤外線リモコン受信モジュール PL-IRM2121 (38kHz)
    ※秋月電子で100円くらい。類似品でも可
  • ジャンパワイヤ(メス~メス) 色違いで3個
  • 赤外線リモコン
    ※学習させるので赤外線の出るリモコンなら何でもOK

動作確認環境

  • Raspbian GNU/Linux 8.0 Lite (Jessie)
  • lircd 0.9.0-pre1 ※今回導入します

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Raspberry Pi 2とnetatmoで室温を声でお知らせ

2017-03-27 19:27 | 技術 | § 0

用意するもの

  • Raspberry Pi 2 Model B
  • スピーカー
  • Netatmo Weather Station

動作確認環境

  • Raspbian GNU/Linux 8.0 Lite (Jessie)
  • Open JTalk 1.07 ※今回導入します

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Raspberry Pi 2でNFCタグを読み取って音を鳴らす

2017-03-26 14:52 | 技術 | § 0

用意するもの

動作確認環境

  • Raspbian GNU/Linux 8.0 Lite (Jessie)
  • Git 2.1.4 ※今回導入します
  • nfcpy 0.10 ※今回導入します

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Raspberry Pi 2からBluetoothでスピーカーに音を飛ばす

2017-03-25 17:48 | 技術 | § 0

用意するもの

  • Raspberry Pi 2 Model B
  • Bluetoothアダプタ IODATA USB-BT40LE
  • Bluetoothスピーカー ELECOM LBT-SPP20
  • オーディオケーブル(有線接続の確認用。省略可)

動作確認環境

  • Raspbian GNU/Linux 8.0 Lite (Jessie)
  • Bluetoothd 5.23 ※今回導入します
  • PulseAudio 5.0 ※今回導入します

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HUIS UI CREATORで遊んでみよう(カスタマイズ編)

2016-06-27 21:28 | 技術 | § 0

準備編でHUIS UI CREATORが使えるようになったので、早速リモコン画面をカスタマイズしてみます。

[New]をクリックして新規作成画面に移動し、中央の作業領域の何も無いところをクリックすると、左側領域で背景画像が選択できるようになります。

ui-creator-5

任意の画像を指定します。

ui-creator-6

Saveをクリックして「保存してHomeに戻る」を選択すると、すぐに同期されます。UI CREATORを終了してからHUISの接続を切断すると反映されます。

IMG_9035

追加されていますね。


カスタマイズ例です。詳細は省略します。

ui-creator-7

上半分のボタンはうちの液晶モニタ、下半分のボタンはAVアンプを学習させて割り当てています。
便利。

IMG_9033


詳しい説明はGitHubのREADMEを読みましょう。

できること、できないこと、注意が必要なことを挙げておきます。

HUIS本体で作成した画面とUI CREATORで作成した画面は別管理っぽい
HUIS本体で作った画面を直接UI CREATORで編集したり、その逆をしたりはできません(不具合?)。UI CREATOR上でボタンのコピーはできますので、既存ボタンを新規作成した画面へコピーするなどしてうまく編集しましょう。

ボタンタップ時のアクションを変更できるが、プリセットされている内容からしか選べない
UI CREATORで作ったボタンにリモコン学習したアクションを割り当てることができません。HUIS本体側で適当なボタンに一旦リモコン学習させておいて、UI CREATOR上でそれをコピーしてから編集する必要があります。

テキストのフォントサイズや位置設定が反映されない
UI CREATOR上でフォントサイズを指定しても反映されないようです。また、UI CREATOR上ではテキストがセンタリングされているのに実際には左寄せで表示されます。

フォントサイズの件は不具合っぽいので、正式リリースまでに解消されるのではないかなーと思います。


HUIS UI CREATORで遊んでみよう(準備編)

2016-06-27 21:28 | 技術 | § 0

IMG_8810

SONYの電子ペーパー式学習リモコン「HUIS REMOTE CONTROLLER」を購入しました。

HUISが他の学習リモコンに比べて優れているのは、ボタンの大きさや形をソフトウェアで自由にカスタマイズできるということ。

ただ、そのカスタマイズに必要なソフトウェア(UI CREATOR)がまだ正式にリリースされていません(8月末予定)。現時点ではプリセットされたいくつかのボタンの中から選ぶしかありません。片手落ちですね。

とは言え、UI CREATORプレビュー版のソースコードは既にGitHub上で公開されていて、環境を揃えてビルドすれば今からでも使うことができます。

GitHub: sony/huis-ui-creator
https://github.com/sony/huis-ui-creator

私にはちょっと難しくて上手くいかなかったのですけど、とある友人の協力によりビルドされたものを入手できたので、使ってみようと思います。


まず、HUIS側のソフトウェアを2.0.3にアップデートします。ちなみに6/27現在、公式で公開されている最新バージョンは2.0.2です。

アップデートファイル「update_2.0.3.dat」をダウンロードページからダウンロードします。

HUISをPCに接続すると、ストレージ「HUIS-100RC」として認識されます。

ストレージとして認識された状態

ストレージとして認識された状態

ストレージの直下にアップデートファイルを移動します。

アップデートファイルを移動した状態

アップデートファイルを移動した状態

HUIS上で、設定ボタン→システム→「アップデートする」をタップ。

IMG_9027

「アップデート」をタップ。

IMG_9028

アップデート中…

IMG_9030

アップデート完了。

IMG_9031


次に、UI Creatorのファイル一式をここからダウンロードして、ローカルに展開します。

ファイル一式でだいたい188MB程度

ファイル一式でだいたい188MB程度

huis.exeを起動します。このときHUISをPCに接続した状態にしておきます。

起動画面1

同期中画面

同期画面が一瞬出て

起動画面2

起動画面

起動が完了します。ここで[New]をクリックすると

編集画面

編集画面

リモコン画面の新規作成ができます。

準備は以上です。

HUIS UI CREATORで遊んでみよう(カスタマイズ編)へ)


ワンタイムトークンの喪失リスクとバックアップ

2015-04-20 00:55 | 技術 | § 0

GoogleやEvernoteなどのWebサービスではセキュリティのために多要素認証(MFA)を設定できる。メジャーどころはだいたいOATHに準拠したTOTPを使っていて、トークンアプリを一つ入れておけば各サービスのトークンが使えるようになる。

私の場合はスマホにGoogle Authenticator(Google認証システム)を入れているのだけど、もしスマホが壊れたときに認証できなくなるリスクがあるので、バックアップとなる緊急認証手段を用意しておきたい。

Google Authenticator 画面

Google Authenticator 画面

私の手元には10種類以上のアカウントが設定されている。

  • Google
  • Facebook
  • Evernote
  • Microsoft
  • Yahoo! Japan
  • AWS
  • Github
  • Slack

(※ほか多数)

2段階認証におけるTOTPトークンアプリの移行方法
http://reliphone.jp/totp-apps/

どのサービスも基本的に、認証さえできていれば既存のを無効化して新しいトークンを設定できるので、認証済みのPCやスマホを複数用意しておけば緊急時でも再設定ができる。

IIJ SmartKey
http://www.iij.ad.jp/smartkey/

またトークン自体のエクスポート機能を持ったアプリもあるので、データだけ保管しておいて新しいスマホにインポートする事もできる。

もし手元のデバイスが全部壊れた場合、つまりサービス側に保存されている“信頼されたデバイス”が全喪失したときは次回ログイン時にトークンが要求されて(そしてトークンも失われていると)ログイン不可能な状態になる。機種変更するなどの対処で一旦電話が使える状態にまでできればSMS・電話認証で済ませられるが、登録電話番号が分からなくなったとか、携帯電話を出先に忘れてきたとかで待ってられない場合は最終手段バックアップコードの出番になる。事前に紙に印刷するなどしてオフラインで安全に保存しておきたい。

Evernoteのバックアップコードの例

Evernoteのバックアップコードの例

ここからは細かい話。

iPhone5sの交換からAWSコンソールへログインできなくなって復活したところまでの顛末
http://blog.mittostar.info/2014/07/13/iphone5s%E3%81%AE%E4%BA%A4…

AWSだと復旧手段が英語の電話になってしまうようなので、英語に自信がないなら前述のアプリでエクスポートをしておくか、初めからトークンを多重化しておくのがいいだろう。多重化は同一のキー(二次元バーコードのアレ)を複数端末で読み取っておくだけ。

ただ、トークンを多重化した場合たとえば2台持ちが2台とも水に濡れたとか車に轢かれたとかで全滅するリスクもあるので、全滅を防ぐため少なくとも一つはできるだけ安全な場所にバックアップを保管しておきたい。つまりゴミのようなAndroid端末にトークンを設定し、オフライン設定にして、電池を抜いて保管しておくのがいいだろう。(リスクを最小化するなら空き巣に入られても金目のものに見えないようなゴミ端末が良いと思う)

Google Authenticatorを使ったSSHのワンタイムパスワード認証の設定(CentOS 7)
http://blog.virtualtech.jp/tmiyahar/1311

サーバのSSH接続にMFAを設定している場合も、ログイン不能になることを防ぐために同じ方法が使える。

以上、トークンの喪失リスクとバックアップについて長々と紹介したのだけど、結局のところ多要素認証というのはパスワード攻撃を防ぐためのものなので、あまりトークン自体のリスクに悩むよりはパスワードそのものの管理を強化した方がよいかもしれない。


東京アメッシュと気象庁ナウキャストと国土交通省XRAINの違い

2014-08-24 00:29 | 技術 | § 1

結論から言うと、気象庁の高解像度降水ナウキャストが一番精度が高そう。

(A)降水ナウキャスト(気象庁)
http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

(B)高解像度降水ナウキャスト(気象庁)
http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/

(C)XRAIN(国土交通省)
http://www.river.go.jp/xbandradar/

(D)雨雲予報 by XRAIN(日本気象協会)
http://n-tenki.jp/sp/xmp/

(E)東京アメッシュ(東京都下水道局)
http://tokyo-ame.jwa.or.jp/

(F)雨雲レーダー Ch.(ウェザーニューズ)
http://weathernews.jp/radar/

気象レーダーのソースの違い

ざっくり言うとこのような関係。

観測レーダー A B C D E F 解像度 間隔 説明
気象庁
Cバンドレーダー(全国20箇所)
1km 5分 半径120km
国土交通省
Cバンドレーダー(全国26箇所)
1km 5分 半径120km
国土交通省
XバンドMPレーダー(主要部14箇所)
250m 1分 半径60km
東京都下水道局など
Xバンドレーダー(関東5箇所)
250m
〜1km
1分 半径50km
ウェザーニューズ社
WITHレーダー(全国31箇所)
150m 6秒 半径50km
※指向性あり

この他にもレーダー以外(雨量計など)の情報が使われていたり、さらに予想データの提供有無もあるので、詳しくは各項目で後述。

Cバンドは周波数が低いためカバー半径が広く降雨減衰が少ない。Xバンドは逆に周波数が高いためカバー半径が狭く降雨減衰が大きい。Xバンドはその分メッシュを細かくとることができるので、両者を組み合わせることで精度の高い観測ができる。

降水ナウキャスト(気象庁)

レーダー・ナウキャスト
http://www.jma.go.jp/jp/radnowc/

降水ナウキャストの説明
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/kotan_nowcast.html

降水のほか雷・竜巻の観測データとあわせて「レーダー・ナウキャスト」という名称で公開されている。ほぼ全国をカバーしている。降水予想も見ることができる。

高解像度版降水ナウキャスト(気象庁)

高解像度降水ナウキャスト
http://www.jma.go.jp/jp/highresorad/

高解像度降水ナウキャストの説明
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/kurashi/highres_nowcast.html

2014年8月から提供開始された、従来の降水ナウキャストのパワーアップ版。気象庁レーダーに加えて国土交通省XバンドMPレーダーと、そのほか気象庁・国土交通省・地方自治体が保有する全国の雨量計のデータ、ウィンドプロファイラ(上空の風データ)やラジオゾンデの高層観測データを使用。

XRAIN(国土交通省)

XRAIN
http://www.river.go.jp/xbandradar/

XRAINの説明
http://www.river.go.jp/xbandradar/inform.html

全国の河川管理のための観測データを活用したサービス。気象庁のような降水予想はなし。大都市部を中心とした多くの地域(=Xバンドのカバー地域のみ)をかなり詳細に見ることができる。カバーされていない地域(=Cバンド)も一応トップページでだいたいの様子をつかむことはできるが、こちらは低解像度で見づらい。

雨雲予報 by XRAIN(日本気象協会)

雨雲予報 by XRAIN
http://n-tenki.jp/sp/xmp/

日本気象協会のサービス。国土交通省XバンドMPレーダーのデータを元に、降水予想を提供している。

東京アメッシュ(東京都下水道局)

東京アメッシュ
http://tokyo-ame.jwa.or.jp/

東京アメッシュの説明
http://tokyo-ame.jwa.or.jp/ja/amesh/index.html

東京都内の下水道施設の管理のための観測データを活用したサービス。東京都とその周辺地域のデータを見ることができる。気象庁のような降水予想はなし。気象庁レーダー、東京都・埼玉県・横浜市・川崎市の各自治体レーダーと雨量計などの情報を合成している。合成処理とWeb公開は日本気象協会(tenki.jpの運営元)で行っているが、その情報がtenki.jpのデータに流用されているかどうかはよく分からない。

ウェザーニューズ

雨雲レーダー Ch.
http://weathernews.jp/radar/

ウェザーニューズ社のサービス。気象庁のデータを基本としているが、ゲリラ雷雨の予想精度を上げるためか、気象庁レーダーの弱い地域などに小型レーダーを独自整備している。気象庁と同じく降水予想も提供している。独自レーダーのデータが全国の雨雲レーダーに合成されているのかはよく分からない。

Webに転がっている情報をもとにまとめてみたけど、間違っているかも。

参考

気象庁 防災気象情報の技術の現状(2012)
http://www.jma.go.jp/jma/kishou/minkan/koushu120203/shiryou1.pdf

国土交通省 防災 Xバンドレーダー雨量計の整備
http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000049078.pdf

東京都下水道局 降雨情報システム(東京アメッシュ)の概要について(2007)
http://www.asianhumannet.org/db/datas/0912-j/sewerage-amesh.pdf

日本気象協会 局地豪雨に関する情報提供について
http://www.mlit.go.jp/common/000032842.pdf

WITHレーダーによる局地的強雪の捕捉と除雪作業支援
http://www.hkd.mlit.go.jp/kanribu/chosei/fuyutopia/ronbun/r81.pdf

レーダー・ハンター れー太ー君
http://rebamga.web.fc2.com/weather/3-radar.html


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