欧州旅行2012(イングランド編)

2012年4月5日

10日間かけて友人と2人で欧州を旅行してきました。
行った国は英国とスペイン。英国ではイングランドとスコットランドに行ったので3カ国です。
旅のミッション
・うまいもん食う
・スコットランドで自動車で走る
・バレンシアで知人の結婚式に出席する
というわけで、いつもの通り食にフォーカスした写真とともにお送りします。

全行程

3/16(金) 21:35関西空港―22:45羽田空港 羽田泊
3/17(土) 06:45羽田空港―10:00ロンドンヒースロー空港 ロンドン泊
3/18(日) ロンドン泊
3/19(月) 09:05ロンドンガトウィック空港―10:45インバネス空港 ピトロクリー泊
3/20(火) 14:40エディンバラ空港―18:35マドリッドバラハス空港 マドリッド泊
3/21(水) マドリッド泊
3/22(木) マドリッド泊(トレド観光)
3/23(金) 10:40マドリッド・プエルタ・アトーチャ駅―12:18バレンシア・ホアキン駅 バレンシア泊
3/24(土) バレンシア泊
3/25(日) 12:00バレンシア空港―13:25ロンドンガトウィック空港 ロンドン泊
3/26(月) 09:05ロンドンヒースロー空港―29:10羽田空港
3/27(火) 07:10羽田空港―08:20伊丹空港
(いずれも現地時間)

入国数2、往訪都市数7、フライト回数7

3月16日(金)

金曜日の仕事が終わると同時に関西空港へ向かい、羽田行きの最終便に乗る。
ちなみに乗った飛行機は回送便だったからなのか、通常席で予約したのにスーパーシートの席に座れた。ラッキー。
羽田にて同行の友人M氏、出発立会人のK氏と合流。そのまま一泊(といっても5時間くらいだけど)して早朝出発に備える。

3月17日(土)

4時に起きて国際線ターミナルへ。人生初の出国手続き。

搭乗案内待ちで時間が余ったので、そばを食べて日本食にお別れ。


機内食はまずまず。乗ったのがブリティッシュエアだからイギリス料理かなーと思っていたのだけど、ペンネが出てきてそこそこ美味でした。ワインを頼んだら豪州産とスペイン産がそれぞれ出てきた。

12時間ほどかけてヒースロー空港到着。現地時間では朝の10時だけど、日本ではもう19時。
到着早々にトラブルが発生。
なんだか入国管理で怪しい奴だと思われたらしく滅茶苦茶質問される。「どのくらい滞在するのか」「10日です」→「帰りのチケットは持っているのか」「友人が持っている」→「で、その友人というのはロンドンのどこに住んでるんだ?」「???」 といった具合で、私の拙い英語がものすごく誤解されていき、とうとう英語で答えられなくなってしまった。通訳の出来る旅行者を呼ばれ、そのお姉さんに通訳をしてもらった。
最終的には、ロンドンに留学して文学の勉強をしている架空の友人を作り上げて、その彼が費用やチケットの手配をしていることにして、ようやく通してもらえた。通訳してくれた姉さんも「普通ここまで聞く?」とか戸惑いながら話していた。
まったく、テロの標的になっている国って大変だね。(他人事)

ヒースローエクスプレスに乗ってロンドン市内へ。20分ほどでパディントン駅に到着。天井たけー。
なぜこんなに無駄に駅の天井が高いのかM氏と話して「蒸気機関車時代の名残ではないか」との結論になった。ただ、インターネット回線が無いので携帯で気軽に調べるということができない。

パディントン駅周辺は旅行者が集まりやすいので、有数の犯罪多発地帯になっているらしい。
ホテルがすぐ近くにあるからとスーツケースをゴロゴロ引きずって道を歩いていたら、案の定目を付けられたようで、怪しさ満点の偽警官が登場してパスポートを見せろと言う。知らん間に3人くらいに取り囲まれていたのでダッシュで逃げた。
ロンドン超怖い。

やっとホテルに到着。入国管理のゴタゴタと怖い人に囲まれたショックでしばらくベッドから起き上がれなかった。

誰だか知らないけど、女王陛下に落書きはダメ絶対!(タイでこれをやると禁固刑です)

地下鉄でベーカーストリート駅まで行き「The Metropolitan Bar」で昼食。これが本場パブ初体験となる。写真はフィッシュアンドチップスとマッシュビーンズ。奥にあるのはソーセージとマッシュポテト。
フィッシュアンドチップスは日本で食べるのと味は一緒。だけど作り置きではなかったようで揚げたてがとても美味しい。マッシュビーンズは見かけ通りまずい。というか、味付けが無い。
ここにきて、イギリス料理はネタでなく本当にまずいのではないかという不安が募り始める。

適当に見つけて入った店だけど、天井は高くてカウンターや柱にはいちいち装飾が施されているためとても美しい。それでいて、家族連れや若者であふれていて気軽に入れる人気店のような雰囲気。

ベーカー街のシャーロック・ホームズ博物館へ。当時の警官の服装をしたおじさんが入口の係員。

地下鉄のベーカーストリート駅は壁面にシャーロック・ホームズがいっぱい。

世界最大級の観覧車「ロンドン・アイ」に乗る。
隣接するジュビリー・ガーデンズで映画「けいおん!」みたいに青空ライブやってないかなと思ってたけど、残念ながら敷地全体が工事中。

空中から見るバッキンガム宮殿。今回の旅ではぜひとも現地で「罰金バッキンガムよ!」と叫んでみたかったのだが時間の都合で宮殿には行けず。

ロンドン・アイの対岸にあるのはビッグ・ベン。「英國戀物語エマ」のテーマソングが聞こえるようだ。
雨が降ったりやんだりしているので、テムズ川の水がかなり濁っている。

ビッグベンのそばを抜けてウェストミンスター寺院へ。もう開館時間は終わっていたけれど鐘の音が聞けたので満足。

ロンドンの一枚地図を持っていなかったので土産物屋で購入。そしてコーヒーショップで休憩。
道すがら買った携帯電話用SIMを開封し、日本から持参したSIMフリー携帯電話(Sony Ericsson mini)に差してみる。ただ、APN変更しようにも「セットアップ方法は詳しくはWebで!」と説明書に書いてあって、怒りのあまり投げ捨てそうになる。Web見られないからお宅んとこの商品買ってんだよ!
結局この旅行中はずっと、フリーで使えるWi-Fiを探して彷徨うことになった。

この日の夜はコンサートを聴きに行く予定だったので、コンサートホールの地下にあるレストランで夕食を食べる。ここに来てイギリス料理の洗礼を受ける。
写真は前菜で出てきた赤いカブ(と思われるもの)に葉っぱを載せたもの。奥に見えるのはSPAMの中に豆やら何やらを詰め込んだような肉の塊。メニュー表みても何が何だかさっぱり分からなかったので適当に頼んだらこうなった。
後から思えば、たぶん適当に頼まなくてもこうなったと思われる。それくらいすべてのメニューがおかしい。

メインディッシュ。煮込んだ牛肉とマッシュポテト。これはまあ、なかなか悪くない。
しかし横に控えている緑色の君、何者だね。春菊か何かのような山菜のもつ苦みとしぶみを持った菜っ葉。それがただ炒められ、塩味が付けられただけで馬鹿みたいな量でやってきた。君はそれを食えというのかね。なんかつじつま合わせみたいに塩の味付けが濃いめだし、ひたすら喉が渇いてしぶみだけが口に広がるという拷問。ええ、拷問ですよ。
ちなみに奥の皿はカレー。緑色でもやしがいっぱい入ってるけどカレーらしいです。私そっちじゃなくてよかった。

イギリス料理のまずさを身をもって体験したところで、コンサートを聴いて少しだけ癒やされる。
小さなコンサートホールで開かれる若い人たちのコンサートだった。イケメンと美人だらけですな。

3月18日(日)


ホテルの朝食はイングリッシュ・ブレックファスト。英国風のソーセージにマッシュルームのソテー、焼きトマト、(写真にはないけど)ベイクドビーンズ。焼きトマトとベイクドビーンズはまずい。トマトの甘みが抜けてひたすら酸っぱくて食べづらい。ベイクドビーンズはM氏いわく「英国の国民食」らしいのだが、どう考えてもまずい。というかもうちょっと気を遣って味付けしようよ。塩味しかしないよ。
イタリア人にトマトソースを渡したらどんな料理だって美味くなると思うけど、同じトマトソースを英国人に渡した結果がこれかよ!

イングリッシュマフィンとデザートのパイはまずまずの美味しさ。「英国は甘い物だけはうまいな!」と言うとM氏が「比較的悪くないってだけだろ」とツッコミを入れた。た、確かに。落差がひどすぎて過大評価してしまうけど、新宿や表参道あたりでこれ売ってても他に比べて売れるってほどではないよなあ…。うーむ。

ビートルズのジャケットでおなじみ、アビーロード。あいにく奥手側は工事中。

横断歩道の目の前にはアビーロードスタジオがあり、音楽ファンたちの落書きでいっぱい。

ランカスター・ゲート駅まで戻り、ハイドパークをレンタサイクルで駆け抜ける。すれ違う人は自転車に乗っている人よりも馬に乗っている人の方が多い。

ランカスター・ゲート駅近くの老舗パブ「スワン」で昼食。
パイの中には牛肉が入っており、ドミグラスソースがかかっていて美味しいんだけど、とりあえず無意味にマッシュポテトとビーンズを合わせてくるあたりが英国である。そして一番奥の紫キャベツの煮込んだものはキュルキュルした食感で謎の味わい。
昨日のランチで頼もうとして品切れだったビール銘柄「FULLER’S LONDON PRIDE」をたらふく飲む。

この日のランチはM氏の知人一家と一緒だったのだけど、易しい英語で話してくれるのでビジネス部分以外はおおむね聞き取れた(ような気がする)。奥さんが赤ん坊を連れていたので、ナプキンを使って折紙を何種類か折ってあげたら喜ばれた。
この日は晴天だった。でも凍えるような寒風がわりと強く吹いていて、ナプキン折り鶴も自然に飛び立っていこうとするのを慌てて抑えたりするような有様。そんな中でもテラス席に座ってランチを取っている英国人(と私たち)。高緯度の人たちはそんなに日差しに飢えているのだろうか。

大英博物館なう!

何としてもロゼッタストーンだけはこの目に焼き付けて帰る! と意気込んで入ったら、入ってすぐそばのところに鎮座されてて驚いた。

「読める!読めるぞ!」「大佐、それ裏側です」

オックスフォードストリート(東京でいうところの銀座)のスーツショップに入ったら、日本円ではあり得ない価格でスーツを売ってたので一着購入。結果的にこのジャケットは旅行中(主に高級レストランに行くとき)重宝した。ちなみに日本での使用予定は特にありません。

この夜もコンサートを聴く予定だったので、ロイヤル・アルバート・ホールへ向かう。どうせまたホールの下にレストランがあるだろうと思っていた…ものの、バーしかなかったのでビール一杯だけ飲んで空腹をまぎらわせる。

ホールは19世紀に作られただけあって2階席、3階席が貴族仕様。
ところで一番上にカノン砲が見えるようなんですが気のせいですか。

M氏いわく「馬鹿でも分かる曲ばっかりを集めた人気のコンサートらしい」とのことだったのだけど、むしろそれ以上だった。スモークたかれて色とりどりの光線は降るわ、客席を踊り子が駆け回るわ、伝統的な英国軍隊のパフォーマンスが挿入されるわ、風船は降るわ、大砲はぶっ放すわ、マスケット銃はぶっ放すわでコンサートと言うよりエンタテイメントショーでした。
何より、英国の国歌『女王陛下万歳』が流れるときと、エルガーの『威風堂々』 (( 英国民にとっては第2の国歌のような位置づけらしい )) が流れるときは、客席全員が大興奮でユニオンジャックを振りまくるという異様な光景が繰り広げられていた。そして完全アウェーで戸惑う東洋人が若干名…。
『威風堂々』は第1部終了時と第2部終了時、そしてアンコールでも演奏されていて英国人どんだけこの曲好きなんだよと一人でツッコミを入れていた。国威発揚曲のラストにカノン砲とマスケット銃ぶっ放してシメるとか、さすが戦勝国さんやでえ。

そして完全なアウェー感と謎の興奮を味わった後、空腹のままホテル近くのパディントン駅へ戻ってきた。昨日の偽警官事件があるので夜のパディントン駅周辺を歩くのはかなり怖かったが、なんとかバーガーキングでテイクアウトすることができた。
なぜ寄りにもよってバーガーキングかというと、夜遅くて他に選択肢がなかったからです。決して英国料理を避けるためとかそんなわけでは(略

3月19日(月)

早朝にホテルをチェックアウトし、ビクトリア駅から30分ほど電車に乗ってガトウィック空港へ。

空港で2度目のイングリッシュ・ブレックファスト。ベイクドビーンズのまずさの半分はこの見た目の悪さだと思う。ベイクドビーンズのソースに浸かってしまった目玉焼きがとても可哀想です…。
でも紅茶は美味しいんだよね。

ロンドンから1時間40分ほど真北方向に飛び、スコットランド北部のインバネス空港に到着。
ここは北緯57度。カムチャツカ半島と同じくらい北にあります。東京とロンドンは同じくらい寒かったけど、スコットランドはさらに寒い。もう太陽が高いというのにマフラーしてないと寒くてまともに動けません。

欧州旅行2012(スコットランド編)へ続く。

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